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2020.4.12

「いいことさがし」ができる人

聖路加病院小児総合医療センター長、細谷亮太氏の心に響く言葉より…

私の出合った「いいこと」の一つを紹介します。

紀伊半島の途中に、日本でいちばんいっぱい雨が降る尾鷲(おわせ)というところがあります。

二、三年前、熊野までの山道を伊勢から車で送ってもらった時、この町を通りました。

雨が多く、台風もよく来る地域なので、ここには尾鷲傘というとても丈夫な名物傘があるという話を聞きました。

別の機会にもう一度尾鷲の近くを通ることがあったので、「以前来たときに尾鷲の傘の話を聞いたのですが、町中へ行けば買えますかね」と運転をしてくれている土地の友人に聞くと、「職人さんの家を知っているから行ってみましょう」と寄り道をしてくれました。

ところが、職人さんは亡くなっていました。

その職人さんのつくった傘を預かってまだ売っているかもしれないというので、隣のお土産物屋さんも訪ねてみたのですが、そこも閉まっていてあきらめて帰ってくることになりました。

そのときに友人にとても親切にしてもらったので、ある雑誌に連載しているコラムにお礼をかねて残念無念の顛末を書きました。

すると、読者の中に尾鷲傘を持っている人がおられて、尾鷲傘を宅急便でプレゼントしてくれたのです。

そんな人が二人もいました。

されにその文章の中で、「傘好きな私としては」と書いたものですから、そのコラムの編集者がロンドンへ行ったお土産にと、素敵なこうもり傘まで買ってきてくれました。

そんないきさつで、傘が三本集まりました。

尾鷲傘が二本来たあとにロンドンの傘までおまけについてきたと私が話をしたら、「よかったね」と言う人と、「得したね」と言う人がいました。

でも、「よかったね」と思ったほうが人生がなんだか豊かになると思いませんか?

それは、贈ってくれた人の感謝の気持ちを共有しているからです。

「いつもいいことさがし」という本を、暮しの手帖社から二冊出しました。

その本のサイン会では、「いいことがいっぱい見つかりますように」とサインしています。

いいことが見つかるための最初のトレーニングとしては、パレアナのように単純に、「今日はいいお天気でよかったな」とか、「おいしいものが食べられてよかったな」ということを喜ぶ習慣を持つことです。

それが習慣になると、大変な状況の中にこちらから跳び込んでもいいことが見つけられるようになると思います。

とてもつらい状況の中で涙を流したあとで、「やっぱりあのことはよかったんだ」と、もう一回思い返せるような「いいことさがし」は、高級な「いいことさがし」の一つです。

気難し屋が優しい人に変わるのを喜んだり、人の喜びを自分の喜びにしたりしながらパレアナは成長していきます。

そこがパレアナの素敵なところです。

パレアナのような子どもが大人になったら、高級な「いいことさがし」がたくさんできる人になるでしょう。

『きっと「大丈夫。」』佼成出版社


世間が、震災や、大火災や、大事故、また、今回のような疫病の蔓延で騒然としているとき、どうしても人はネガティブなことを考えてしまう。

マスコミも暗くて悲惨な状況ばかりを報道するので、どうしても焦点がそこにあたってしまう。

「百匹目の猿現象」という言葉がある。

宮崎県の幸島という島に住むサルの一頭が芋を海水で洗って食べることを覚えた。

すると、同じような行動をとるサルが増え、それが100匹を超えたとき、かなり遠く離れた大分県崎山に住むサルも突然、同じ行動が見られるようになったという話だ。

ある行動が一定数(閾値・いきち)を超えると、まったく接触のない同類の仲間にも伝播するということ。

今回のコロナ騒ぎでも同様のことが起きているのではないだろうか。

多くの人がネガティブなことを思い、その数が一定数を超えると、一挙にそれが現実になる。

それが、時代の雰囲気や空気という「気」をつくる。

どんなにつらくて、大変な状況になろうと…

その中で、「いいことさがし」ができる人でありたい。



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