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2019.9.18

甘いものを食べながら聞いた言葉は甘く感じる

橘玲氏の心に響く言葉より…

「温かな気持ち」「高い地位」などの言葉を私たちは当たり前のように使っています。

「蜜のような甘い言葉」は、愛の囁(ささや)きの比喩として、だれでもすぐに理解できます。

でも考えてみれば、これは不思議な話です。

世界にはさまざまな言葉や文化、習慣があるのに、なぜこの比喩が注釈もなく翻訳できるのでしょうか。

この疑問に、現代の脳科学はこう答えます。

「それは比喩ではなく、実際に脳の味覚に関する部位が活動しているからだ」…愛の言葉と蜜は、脳にとっては同じ刺激なのです。

これだけなら驚くようなことではないかもしれませんが、テルアビブ大学のタルマ・ローベル教授は、この因果関係が逆になっても成り立つことを発見しました。

「甘いものを食べながら聞いた言葉は甘く感じる」のです。

ほんとうにこんな不思議なことがあるのでしょうか。

それを次のような実験で確かめてみましょう。

学生がエレベーターに乗ると、そこには本とクリップボード、コーヒーカップで手がふさがった助手がいます。

助手は学生に、「ちょっとコーヒーカップを持ってくれませんか」と頼みます。

次に学生が研究室に入ると、実験担当者からある(架空の)人物についての資料を読むようにいわれます。

その後、学生にこの人物の印象を尋ねます。

ランダムに選ばれた学生が同じ資料を読むのだから、質問への回答に統計的な差は生まれないはずです。

しかし興味深いことに、特定の質問項目にだけはっきりとしたちがいが表れました。

それは、「親切/利己的」など、性格が温かいか冷たいかを連想させる質問でした。

なにが学生たちの回答を左右させたのでしょう。

じつはエレベーターのなかの助手は2種類のコーヒーを持っていました。

ホットコーヒーとアイスコーヒーです。

驚いたことに、エレベーターのなかで一瞬、ホットコーヒーを持った学生は資料の人物を穏やかで親切だと感じ、アイスコーヒーを持った学生は怒りっぽく利己的だという印象を抱いたのです。

温度の感覚は、無意識のうちに、その後の人物評価に影響を与えるのです。

こうした知見から、ローベル教授は次のようにアドバイスします。

◆初対面のひとには温かい飲み物を出した方がいい。

◆交渉の際は、やわらなかな感触のソファに座らせると相手の態度が柔軟になる。

◆相手より物理的に高い位置に座ると、交渉が有利になる。

◆相手と冷静に話し合いたいときは距離を取り、感情に訴えたいときは身体を寄せる。

◆プレゼンの資料は重いものを用意する。

◆ひとは重い本を持つと、それを重要だと感じる。

◆赤は不安や恐怖を高める。試験問題を赤で書いたり、受験番号を赤で印刷しただけで成績が下がる。

◆その一方で、赤は注目を引く。スポーツではユニフォームが赤のチームが有利だし、赤い服の女性や赤いネクタイの男性はもてる。

『事実 vs 本能 目を背けたいファクトにも理由がある』(集英社)


「事実VS本能」について、本書の中にこんな文書があった。

『「女性は男性より競争に消極的で、出世争いで不利だ」といわれます。

これは根拠のない偏見ではなく、実験で確認されています。

進化の歴史を通じて、男性(オス)は「競争する性」、女性(メス)は「投資する性」として淘汰の強い圧力を受けてきました。

女性を獲得できなければ子孫を残せない男にとって失うものはありませんが、女性は妊娠から授乳まで大きな投資をして子どもを産み育てます。

失うものが多ければ、リスクに対して慎重になるのは当然です。

あらゆるゲームに共通するのは、「リスクをとらなければ勝利はない」ということです。

男女の生理的な差を考えれば、競争社会の勝者に男性が多いのは「ガラスの天井」のせいではなく、リスクゲームへの参加者の数のちがいということになります。

しかし、競争にはもうひとつ「負ければなにも得られない」という現実があります。

リスクをとった勝者の背後には、敗者となって脱落していく膨大な数の男性がいます。

彼らが社会の底辺にふきだまるようになったのが、「格差社会」です。

こうして、問題はじつは無謀なリスクをとる男性の側にあるのではないか、との疑問が生まれます。

男性は自分の能力を過信して「勝てる」と錯覚しており、女性は自分の実力を冷静に判断して不利な競争を避けているのです。

この仮説を証明するように、勝つ見込みがあると思えば、女性は男性よりも積極的にリスクをとり、勝負に執着するとの研究も現れました。

現代のような複雑な社会では、勝ち負けはスポーツのようにすっきりとは決まらず、優勢と劣勢が入れ替わりながらずっと続くのがふつうです。

男性は決着のつく「有限ゲーム」は得意ですが、終わりのない「無限ゲーム」を生き延びるには、不利な競争を避けて有利なときだけリスクをとる女性の戦略の方おが効果的です。

こうした先進国では、徐々に女性が社会の中核を占めるようになってきました。

日本は男女平等ランキングで世界最低レベルの110位ですが、「女性が活躍できない社会に未来はない」のです。』

『PIAACは先進国の学習到達調査の大人版で、16歳から65歳を対象として、仕事に必要な「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」を測定する国際調査で、OECD(経済協力開発機構)加盟の先進国を中心に24ヵ国・地域の約15万人を対象に実施されました。

その結果は…

1. 日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない。

2. 日本人の3分の1以上が小学校3〜4年生以下の数的思考力しかない。

3. パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。

4. 64歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない。

ほとんどのひとはこれをなにかの冗談だと思うでしょうが、(一部の)教育関係者のあいだでは常識であり、それでなんの問題もないと考えられているらしいことです。

なぜなら、この惨憺たる結果にもかかわらず、ほぼすべての分野で日本人の成績は先進国で1位だからです。

…これがもうひとつの驚くべき事実(ファクト)です。

世の中を騒がすさまざまなニュースは、突き詰めれば、旧石器時代につくられたヒトの思考回路がこの大変化にうまく適応できないことから起きています。』

「甘いものを食べながら聞いた言葉は甘く感じる」。

そして、「女性が活躍できない社会に未来はない」 。

さらには、「日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない」 「 日本人の3分の1以上が小学校3〜4年生以下の数的思考力しかない」等々。

本書は、世界的なベストセラーになった「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」で語られている事実(ファクト)と同じような視点で書かれている。

たとえ不都合な真実であったとしても…

事実(ファクト)を知ることはとても大事だ。



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