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2017.9.1

理系脳で考える


成毛眞氏の心に響く言葉より…

2030年には、日本の労働人口の49%がAI(人工知能)やロボットに代替される。

野村総研が2015年にまとめたこのレポートはあちこちで波紋を広げている。

2030年といえば、2017年に今からたった13年後。

現在40歳の人は53歳で、まだまだしっかり働き、しっかり稼がなくてはならない時期だ。

それなのに半分近くの人の職がAIやロボットに奪われるというのだから、来るべき未来に震える人もいるだろう。

あなたが49%の側になるか51%の側になるかは、今現在、どんな仕事に就いているかで決まるわけではない。

また、理系出身であるか文系出身であるかで決まるものでもない。

この二つを隔てるのは、理系脳であるか文系脳であるか、これだけだ。

理系脳とはすなわち、これからも急速に変化する科学や技術の分野にキャッチアップできる柔軟性と進取の気性を併せ持っていることだ。

ドッグイヤーという言葉がある。

犬にとっての1年は人間の7年に相当することから、ほかの分野に比べて7倍速といえるくらい急速に進化する分野を表現するのに使われる。

私がマイクロソフトにいた頃のIT業界はまさにドッグイヤーだった。

そして今、AIやロボット、センシング、ビックデータ解析、再生医療などの分野はドッグイヤーなど比ではない速度で変化している。

今日の常識が明日には時代遅れとなっていても不思議ではないこれらの分野では、過去の蓄積だけでは仕事ができない。

一見、AIともロボットとも無縁に感じられる分野でも同様だ。

こう断言できるのは、いま起きていることは私が過去に見てきたことの再現だからだ。

かつて電子計算機は大量の計算をしたい特殊な人たちのものだった。

人類の大半には、電子計算機など縁遠い存在だったのだ。

ところが、電子計算機ではなくコンピュータと呼ばれることが増え、個人が手軽に使えるパーソナルコンピュータ(パソコン)と呼ばれるジャンルが登場すると、それまでは電子計算機とは無縁だった職場へのパソコンの導入が始まった。

そのときに「おれはこういう機械はきらいだ」と嘯(うそぶ)いていた人たちが職場で厄介者扱いされるようになり、あらゆる職場でパソコンが当たり前のように使われるようになるまで15年も経たなかった。

AIやロボットについても、パソコンで起きたのと同じような現象が起こるだろう。

ただ、まったく同じではない。

あの頃よりももっと早く、AIやロボットは、どんな分野の仕事をしている人にとっても当たり前になる。

科学、そして技術の進化は加速しているからだ。

それに置いて行かれたくなければ、それなりのスピードが求められる。

だからこそ、理系脳が必要なのだ。

理系脳の持ち主には、理系学部で学んだ人も、文系学部で学んだ人もいる。

理系学部で学んだからといって、理系脳とは限らない。

もう少し詳しく野村総研のレポートを見てみると、そこには「代替可能性が高い100種の職業」と「代替可能性が低い100種の職業」もまとめられている。

私の目には、「代替可能性が高い100種の職業」、すなわちAIやロボットに奪われる仕事は、ありふれた言い方をすればクリエイティブではなく、「代替可能性が低い100種の職業」、これもありふれた言い方をすればクリエイティブということだ。

これをふまえると、私の目には、クリエイティブな仕事に就いている理系脳の持ち主は安泰に映る。

新しいものに貪欲に触れ、消化し、自分のものとしていくだろう。

一方で最も危険なのは、クリエイティブではない仕事に就いている文系脳の持ち主だ。

クリエイティブな仕事をしている文系脳と、クリエイティブではない仕事をしている理系脳はいい勝負をするかもしれないが、後者に軍配を上げたい。

なぜなら、理系脳でありさえすればクリエイティブな仕事に転じることはそう難しくないからだ。

そして、文系脳でありながらたまたまクリエイティブな職業に就いていた人から、AIやロボットに負けじと仕事を奪えばいいのである。

しかし、文系脳の持ち主も恐れることはない。

じつは理系脳は今日から、たいした努力をしなくても、自分の力で手に入れることができる。

文系の教育しか受けてこなかった人も恐れることはない。

商学部出身の私が言うのだから間違いない。

『理系脳で考える AI時代に生き残る人の条件 (朝日新書)』朝日新書


成毛氏は、理系脳の条件には4つあるという(本書より)。


1. 新しいものに興味がある・変化が好き

たとえば、STEM《サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マスマティックス(数学)》と呼ばれる分野。

スマホ、SNS、ドローン、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、AI…とにかく新しいものは試さずにはいられないのが先天的理系脳。
 

2. 刹那主義で未来志向

刹那主義の反対語は、キャリア志向で、刹那主義とはその瞬間瞬間に、我を忘れて没頭すること。

SNSや居酒屋で思い出話をして愚痴をこぼしている人たちは、刹那主義者でも未来志向でもない。


3. コミットの範囲が明確

理系脳は自分が世界を変えられると妄想することもないし、自分がSNSに何かを書き込めば世界を動かせるとも、もちろん思っていない。

ただし、この分野でならばこの程度のことはできるのではないかと冷静に分析し、それに取り組むことはできる。

裏を返せば、自分の力ではどうにもならないと思っていることに関しては、言及しないどころか無関心。


4. コミュニケーションが合理的

理系脳の持ち主は、何について話し、何について話さないかの軸がしっかりしている。

理系脳には余計なコミュニケーションには時間を使わないという癖が染みついている。

これは対面でもネットでも同じ。

理系脳的には愛想の欠如よりも、持っている情報が間違っていたり腕が劣っていたりすることのほうが、恥ずべきで避けるべきことだ。

重要なのはコミュニケーションの方法論ではなく、そこに参加する人が持ち合わせているスペックである。

もしも周囲に愛想がなく、ぶっきらぼうで、軽い話題を振っても乗ってこない人がいたら、その人はかなりの理系脳の持ち主かもしれない。

そして、その人と話が合わない、改善してほしいと思っているなら、改善すべきは自分のほうがもしれない。

話が合わないのは、その理系脳の相手と対等に会話するだけのスペックが自分に欠けているということだから。

AI時代に生き残るのは、「理系脳」の人。

理系脳を身につけ、変化に対応できる人でありたい。


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