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2017.5.22

社会性が消えると周囲が助けてくれない


医師、矢作直樹氏の心に響く言葉より…

どう考えても人の道を外れているのにお金で動いてしまう、道徳心を吹き飛ばして信念を曲げてしまう人が、世の中にはいます。

自分さえ良ければいい、儲かればそれでいい。

そう考えた瞬間、その人から社会性が消えます。

社会性は「おかげさま」と「おたがいさま」の心で構成されています。

人間は社会的な生き物ですから、その人から社会性が消えると周囲が誰も助けなくなります。

「仲間ではない」と認識されるのです。

自分さえ良ければいいという人が増えると、社会の成熟度が低下し、やがて社会そのものが崩壊します。

国家が破たんするときは、こういう人が蔓延(まんえん)します。

インターネットという匿名世界ではびこる罵詈雑言(ばりぞうごん)、現実の世界で起こるストーカーやクレーマーによる事件。

眉(まゆ)をひそめたくなるような状況を見ていると、日本の社会も海外の例に漏(も)れず、成熟度が下がっている気がします。

この道徳心に関連して、大切なことがあります。

それは「人によって言葉を選ぶ」ということです。

一見すると正直さが欠けるような表現に思えるかもしれませんが、これが実はとても重要なことなのです。

人は、それぞれ成熟度が違います。

私が著書で「人生は限られた時間、楽しんで生きましょう」と書くと、それをポジティブに受け取ってくれる方もいれば、全く逆に「そもそもどうやって楽しめばいいのか?その方法を書いてないから駄本」とネットで毒を吐く方もいます。

本はどうしても一つの書き方しかできませんが、会話はいくらでも表現を変えることができます。

だからこそ、目の前にいる相手の成熟度に合わせて話をする、相手にわかる言葉、理解しやすい言葉で説明をする。

これができると相手のストレスや相手とのトラブルが減り、自分との関係性もスムーズになります。

お釈迦さまの言葉「人を見て、法を説け」は、まさに至言。

言葉選びは、気遣いです。

『身軽に生きる』海竜社


自分には友達や仲間がいない、という人がいる。

それは、自分がもらうことばかりを考え、人を喜ばせようとか、楽しませようという、人に与えることをしてこなかった人に多い。

それを、社会性のない人という。

逆に、人に与えることを多くしてきた人には、感謝がある。

「おかげさま」や「おたがいさま」という感謝の気持ちを持っている人だ。

社会性のある人は、何かあったとき、まわりの人が助けてくれる。

「社会性が消えると周囲が助けてくれない」

社会性のない人は、孤独死への道を歩んでいる。

「おかげさま」や「おたがいさま」の気持ちを大切にする人でありたい。


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