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2016.11.8

人は境遇に支配されてはならない

本多静六氏の心に響く言葉より…

さて世にはまた、自分は今不遇の身にあるから努力しないが、風雲一度際会すれば、大いに活動するなどという人もあるが、このような人はとうてい成功する見込みのない人である。

もともと、努力は一つの習慣である。

慣れてしまえば何の苦しみもないものだが、慣れないうちは苦しいものだから、現在の仕事に怠惰な人はたとえ急に得意の位置に置かれることがあっても、一時は努力するがたちまち苦しくなって努力が鈍り、ついにはその位置を失うに至るであろう。

人は境遇に支配されてはならない。

かえってその境遇を支配していく勇気が必要である。

貧乏だ、病気だ、学校に行けないとか、世間が不景気だ、先輩が不親切だなどと、親や世間を恨んだり、境遇を悲観したりするのは意気地なしの骨頂である。

古来大成功者はいずれも貧苦や病苦を通り抜けた人だけである。

志のあるところ、道おのずから生ずで、山の中でも都会でもどこにいても差し支えない。

奉公してよい主人に使われるのもよく、残酷なわからず屋に使われるのもまた可である。

ただ残酷な目に遭った時には天の試練だと思ってこれに堪える修養をするというように、どんな苦痛、どんな境遇にも善処し、これを利用して自分の修養に役立て、ますます誠実勤勉になれば自分の運命は自然に開拓されるものである。

イギリスのロイド・ジョージも、ラムゼー・マクドナルドも、ごく貧農の子供であり、フランスのアリスチード・ブリアンは貧乏な居酒屋の息子であり、チェコスロバキアの大統領だったマリック博士は馬蹄工(ばていこう)の息子で、家畜小屋で独学した人である。

電気で有名なフランクリンは印刷職工あがりで小学校に二年通っただけだ。
トーマス・エジソンは小学校はわずか三月(みつき)で退学させられ、新聞売り子をしながら苦学した。

自動車王フォードは貧乏百姓の倅(せがれ)で弁当箱さえ買うことができないで、空缶へ弁当を詰めて通学した人だ。

また巨万の財産をつくってその大部分を社会事業に寄付したカーネギーは、子供の時から流浪(るろう)して十三歳の時一週一ドル二十セントで木綿工場の小僧になった人である。

また、時計王・服部金太郎は夜店、古道具屋の子守り小僧をした人、製紙王・大川平三郎は王子製紙工場の職工から出発した人である。

総理大臣であった斎藤実、後藤新平は水沢藩の給仕であり、高橋是清はアメリカに奴隷で売られ、帰国後も芸者屋の箱屋(三味線を持って芸者のお伴をする下男)までしながら苦学した人である。

したがって人は、仕事の大小、性質や環境、月給の高低かかわらず、なんでもその時々に自分に授けられた仕事に懸命に努力し、常にその仕事では一番手になろうと心がけていさえすれば、いつかは地位も待遇も進んで、自分の器量相当の仕事を授けられるようになって、成功するに決まっている。

とくに若いうちごく卑(いや)しい低級な仕事から始めて、他人の嫌がる仕事、人の困難とする仕事に当たって、それを片端から完成していくことこそ、後年にはとうてい体験することのできない貴重な体験となり、成功の基礎となるのである。

『本多静六 成功するために必要なシンプルな話をしよう (知的生きかた文庫)』


本多静六氏は、「人生の最大幸福はその職業の道楽化にある」と言う。

道楽化とは、仕事を趣味のように、ゲームのように、スポーツのように、あるいは芸術のように楽しむ、ということ。

画家や彫刻家、音楽家などが自分の仕事を苦労とも思わず、時間を忘れてやるのと同じだ。

そして本多氏は、道楽化する唯一の方法は勉強しかない、という。

つまり、決してあきらめず、長く続ける努力。

逆境も同じで、道楽化している人には、それは発憤(はっぷん)の材料にしかならない。

「天が与えた試練だ、もっと頑張れというメッセージ」ととらえ、さらに努力を重ねる。

人は境遇に支配されてはならない。



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