2020.8.1 |
|
ピンチをチャンスに変える |
|
セブン&アイ・ホールディングス会長、鈴木敏文氏の心に響く言葉より
不況が深刻化するなか、私はあるニュース番組にゲスト出演した際、消費の冷え込みの原因を聞かれ、“マスコミ報道が消費の萎縮を助長させている”と答えました。
日本のマスコミはどこも横並びで不景気ネタを探し出し、浴びせかけるように報道します。
経済が危機的状況にあったのは確かですが、マスコミが不況感を煽り、消費の冷え込みを助長させているのは否めない事実でした。
特に消費者は不景気になると、景気に関する情報をマスメディアから得ようとします。
景気の動きを知ろうと思うと身近な情報より、マスコミ報道に頼ることになるのでしょう。
そのため、厳しい状況を並べたてる報道によって人心が萎え、消費者心理がいっそう冷えてしまうのです。
それだけ景気は消費者の心理によって影響される。
ただ、これを裏返せば、ピンチをチャンスにも変えられます。
不景気のときは特に消費が心理によって左右されやすくなっているため、逆に人心を温める仕かけを講じれば、必ず反応があるからです。
消費者の財布のヒモが固くなればなるほど、経済は心理学で考えなければならないのです。
『鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」』プレジデント社
この文章は、リーマンショック後の鈴木氏のコメントだ。
しかし、これはそっくりそのまま今のコロナ禍の状況を言い表している。
マスコミは、目立つ話題、特殊な出来事しか報道しない。
なぜなら、当たり前のことを報道しても、誰も見向きもしないからだ。
したがって、センセーショナルな事柄だけを出し続けることになる。
しかし、それを見る側、読者や視聴者はそのニュースを見続けることにより、あたかもそれが世の中の大勢だと思い込んでしまう。
そもそも、目立つ話題は、少数で特殊だからこそ目立つ。
いわゆる、大多数でもないし、大勢でもない。
「競争相手は同業他社ではなく、時代の変化」
という鈴木敏文氏の名言がある。
我々は、マスコミや同業他社の動きに一喜一憂するのではなく、しっかりと時代の変化を見据える必要がある。
はっきりしていることは、ダーウィンの次の言葉だ。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」
時代の変化に対応できなかったら、生き残れない、ただそれだけのこと。
マスコミや、政府や、コロナのせいにしても、状況は1ミリもよくはならない。
だからこそ…
他の誰より、必死に勉強し、考え、行動しまくる。
ピンチをチャンスに変えられる人でありたい。 |
|
|