2020.4.21 |
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どんなつまらない仕事も、黄金に変えられる |
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トム・ピーターズ氏の心に響く言葉より…
ひとのせいにするな。
決めるのは、あなただ。
黄金律…どんなつまらない仕事も、黄金に変えられる。
イマジネーションさえあれば。
ここだけの話だが、いいことを教えよう。
ビッグ・プロジェクトだけが、プロジェクトじゃない。
私はウソは言わない。
大ベストセラーになった『エクセレント・カンパニー』は、誰ひとり振り向きもせず、最初は誰ひとりお金を出してくれないちっぽけなプロジェクトから生まれた。
つまらない仕事、誰にも頼まれない仕事が…くすぶっている隠れた才能との出会いを生み…パンドラの箱、目も眩(くら)むようなドル箱をあけてしまうことがよくある。
いま26歳で、下っ端のあなたには、つまらない仕事しか回ってこないかもしれない。
さて、問題はそこから先だ…。
「つまんねえ」と言いながら仕事に取りかかるか、それとも、その「つまんねえ」仕事を、「すげえ」プロジェクトに変えてやろうと思うか。
そんなことができるだろうか…。
できる。
やる気さえあれば、できる(やる気がなければ、なにごとも始まらない)。
そんなことが実際にあるのかって?
あるとも。
あるどころじゃない、世間ではよくある話なのだ。
大ヒット商品や永遠のベストセラーは、いつも決まって(そう、いつも決まってだ)、ほんのちょっとしたことがきっかけになっている。
たとえば、ある日曜日の朝、教会でのこと。
ある男が手にした聖歌集から一枚の紙切れが床に落ちた。
それは、その日歌うはずの頁にはさんでおいた栞(しおり)だった。
男は舌打ちしてつぶやいた。
「落ちない栞はないものか…」。
そのつぶやきから15年後に生まれたのが、3Mの大ドル箱商品(ポスト・イット)である。
たとえば、あなたが社員研修専門の会社に勤めていたとしよう。
あなたは下っ端で、やることといえば電話番ぐらいだ。
ある日電話を取ると、販売員4人を1日だけ研修してほしいという依頼である。
ちっぽけな注文だ。
しかし、お客さんが考えているプロジェクトの内容を聞いているうちに、意気投合し、すっかり興奮してきた。
そこで、社内規定に反し、くる日もくる日も、ひそかにそのプロジェクトを調査する。
そして、画期的な研修セミナーを考えだし、お客さんを集める。
それから2年後、あなたのセミナーは会社の売上高の35パーセントを占めるようになり、スピンオフが決定され、あなたは28歳にして新会社の社長におさまる。
すべては、気がまえの問題である。
つまらない仕事が回ってきたとき、落胆するか、それとも絶好のチャンスだと思うか(あなたのやることは誰も見ていない。それは「つまらない」仕事なのだから)
失礼だが、あなたは間違った本ばかり読んでいるのではないか。
自分は無力だなどという言い訳は聞きたくない。
作家にして俳優にして哲学者だったロザンヌは言っている。
「力は誰も与えてくれない。自分で奪い取るものだ」と。
私がこれに付け加えるとすれば、26歳でも66歳でも、16歳でも86歳でも、このことに代わりはないということだけだ。
『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ!』阪急コミュニケーションズ
トム・ピーターズ氏は、「つまらない仕事」についてこう語る。
◆この次、つまらない仕事、ちっぽけな仕事が出てきたら、勇んでそれに飛びつこう。
そして、それを感動の仕事に変えてしまおう。
お鉢が回ってくるのを待っている必要はない。
つまらない仕事を探して、うろつきまわろう。
きょうから、さっそく!
◆ちっぽけなプロジェクトからどでかいメッセージを伝える方法を考えてみよう。
ガラクタの山の中に、磨けば光る珠(たま)の原石が隠れていないか、血眼(ちまなこ)になって探してみよう。
◆ちっぽけな仕事はでっかいチャンスだと思え。
このことについて、親しい同僚や尊敬する上司と話し合ってみよう。
はじめが「小さい」から、おしまいも「小さい」とは限らない。
「明珠在掌(みょうじゅたなごごろにあり)」という禅の言葉がある。
誰もが、はかり知れない価値のある宝物をすでに持っているということだ。
そんな貴重な宝が、自分の身の内にあるのに、多くの人はそれを探しに遠くまで行ってしまう。
ちょうど、メーテルリンクが書いた「青い鳥」のチルチルとミチルのように。
「つまらない仕事」を、誰もが涙するような「感動の仕事」にしてしまう。
「つまらない仕事」の中に隠された、誰もが驚くような「メッセージ」を伝える。
目の前にある仕事を、黄金に変えたい。 |
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