2020.4.15 |
|
悪い時こそ、「いいふうに」取れるかどうか |
|
修養団・元伊勢道場長、中山靖雄氏の心に響く言葉より…
人生では、自分の力ではどうしようもないことが起きることがあります。
そういう時こそ、「いいふうに」取れるかどうかが大事です。
しかし、そのことは頭ではわかっていても、実際にその場ではなかなか考えられないものです。
ですので、日頃からの修養が大切なのですね。
「あれもよし、これもまたよし、すべてよし、この花咲かそう、香り豊かに」これが、天の思いです。
しかし、人の心は、「あれもよし、これもまたよし、すべてよし、そう思いたし、心むつかし」なんですよね。
みたまはちゃんと正しい方向に向かって生きているのだけれど、心はそう思うのがなかなか難しい。
心は欲の塊だから、「自分の都合のいいふうに」となってしまいます。
ここに難しさがあるんですね。
私の家内のモットーは、
「済んだことはみんないいこと。これから起こることもみんないいこと。わたしに悪いことが起ころうはずがない」です。
済んだことはみんないいことですし、これから起きることもいいこと。
そういうふうに思えたら、今の人生をすべてこのままでやらせてもらうというだけになります。
そうしたら、いいご縁がどんどん湧いてくるのです。
実際は、悪いこともいっぱい起こります。
しかし、その時は、そのように生きていくしかないのです。
どんな出来事にあっても、自分が悪いことだと思わなかったら、それでいいのですから。
天がそれを起こされたのだから、「あっ、そうなんですか」というだけのことです。
それを苦にするか苦にしないかだけのことです。
「気にして苦にせず」です。
人間ですから、まったく気にせず生きていくことは難しいでしよう。
しかし、苦に思うのは自分があるからなのです。
ですから「気にして苦にせず」いることです。
普段からどう生きているかで、悪い状況に陥った時に、自分がどう考えられるかが決まってくるのです。
《「あれもよし、これもよし」悪い時こそ、「いいふうに」取れるかどうかが大事です。済んだことはみんないいこと、これから起きることもみんないいことです。》
『すべては今のためにあったこと』海竜社
小林正観さんは、すべての現象には色はついていない、という。
色とは、「いい」とか「悪い」、「うれしい」とか「悲しい」、「幸せ」とか「不幸せ」、「ツイてる」とか「ツイてない」という色分けだ。
たとえば、「自転車で転んですりむいてしまった」という現象が起きたとする。
ある人は、それを「ツイてない」という。
しかし、別のある人は、「この程度で済んでよかった、自分はツイてる」という。
つまり、同じ現象が起こっても、人によって受け取り方が全く違うということだ。
特に、ほぼすべての人が、ひどい、悲惨だ、困難だ、と思ってしまうようなことが起きた時、そのことを「いいふうに」取れる人は、幸せに生きることができる人。
また、言い方を変えると「気にして苦にせず」の人。
そして、こういう人こそが、神さまが味方になってくれる人だ。
悪い時こそ、「いいふうに」取れる人でありたい。 |
|
|