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2020.4.1

人間関係をぶち壊す三点セット

萩本欽一氏の心に響く言葉より…

「笑い」が遠くなる三点セットをご紹介しましょう。

この三つが揃えば、返ってくるのは笑顔ではなく沈黙。

空気は突然重くなり、多くの人はうまく対応できません。

「人間関係をぶち壊す三点セット」と言ってもいいでしょう。

その三点とはこれです。

「顔が怖い」、「セリフが怖い」、「音程が低い」。

顔の怖さとは、もちろん顔のつくりではなく、表情のこと。

普段の笑いが少ない人ほど、顔が怖くなりやすいと思います。

笑うとき、僕たちは顔の筋肉を動かすわけですよね。

ワハハと大笑いをするときは、頬骨の下にある大頬骨筋(だいきょうこつきん)という筋肉が動いて、大きな口を開けさせるのですって。

筋肉は使えば鍛えられますから、いつも笑っている人は笑みを浮かべた表情がつくりやすくなります。

その逆で、普段から笑っていないと笑顔がつくりにくくなるんじゃないかな。

運動不足がつづくと身体の筋肉や関節が固くなってくるでしょ。

それと同じように、顔の筋肉だって固まってしまうのだと思う。

これを避けるために、自分が好きなコメディアンのビデオなんかを観て、日頃から笑う訓練をしておくのもいいですね。

「セリフが怖い」と「音程が低い」は、簡単にセットになります。

相手を脅すようなセリフを思い浮かべて、心の中で言ってみてください。

低〜いトーンのほうが似合うと思いませんか?

怖いセリフと低い声は、二つ揃っただけでも相手に脅威を与えてしまいますから、どちらかを崩す練習をしておいたほうがいい。

声のトーンをあげるほうがやさしいと思います。

たてば少年野球の監督が怖い顔、怖いセリフ、低い声で「もうお前なんか出さない!」と言ってしまうと、父兄から文句がくるかもしれません。

これも思いっきり声を高くして、「もうお前なんか出さない!」と言ってみれば、「あ、監督は完全に本気で怒っているわけではないな」と察してもらえるのではないでしょうか。

えっ、察してもらえなかったら?

そういうときは、父兄から三点セットで大クレームがきちゃうかもしれませんね。

『ダメなときほど笑ってる? ~失敗をぜ~んぶ「笑い」に変える方法 (廣済堂新書)』廣済堂新書

萩本欽一さんは、本書の中でこんなことを言っている。

『うれしいとき、ほっとしたとき、人は自然と笑顔になる。

それを目の前で見ると、自分も笑顔になれます。

だから普段から、周囲の人たちを笑顔にする方法を考えて生きていれば、自分の人生にも楽しいこと、いいことがたくさんやってくるんじゃないかな。

僕たちコメディアンは、お客さんに笑っていただくのが仕事です。

浅草の軽演劇で言えば、「声の調子」「言葉」「動き」、そして「話の展開」で笑わせます。

考えてみれば、これって、コメディアンに限らず、人とコミュニケーションをとるときにも大事な要素でしょ。

この四つのバランスが崩れると人間関係がギクシャクすることもあるし、不用意な言葉で相手を傷つけてしまうこともあります。

笑いのなかでも「嘲笑」「冷笑」なんて、見たくありませんよね。

日常生活に必要なのは、気持ちのいい笑いです。

気持ちがいいと、人は自然と顔の筋肉がほぐれ、笑みが浮かんできます。

まずはこれ、「相手の頬をゆるませる」ことを目標にするといいかもしれません。

あの人の話を聞いていると、なんだか楽しい気分になるな、と』

斎藤一人さんは、出世するには「大きな声を出すこと」だという。

「おはようございます」という挨拶も大きな声でする。

大きい声であいさつする人は、「こいつの何か言うと反撃される」と無意識に思われるので、あまり怒られないという。

そして、声は「ドレミファソ」の「ソ」の音程がいい。

大きな声で、ちょっと声を高くして「ソ」の音で話せば印象は変わってくる。

そして同時に、盛り下がる言葉を言わない、ともいう。

盛り上がる言葉の反対が、盛り下がる言葉。

相手を一瞬にして冷やすような言葉だ。

すると、笑顔が消える。

笑顔と、盛り上がる言葉と、明るくて大きな声を心がけたい。



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