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2020.3.11

人間関係の中心は“暖”

邑井操(むらいみさお)氏の心に響く言葉より…

人間関係の中心は“暖”だ。

逆に言えば冷たくないことだ。

冷たさは人をひきはなしてしまう。

人を冷評(れいひょう)する、冷嘲(れいちょう)する、無視する、蔑視(べっし)する、無関心さを示す、悪意で見る…等々。

みな人の心の冷たさのなせるわざだ。

それは相手の心を淋しくさせてしまう。

狂わせる。

人を孤独にして淋しがらせ、悲しませるのはこちらが相手を冷視し、冷遇するからだ。

暖か味に欠けているからだ。

人は誰でも孤独には耐えられない。

孤独も長ければ死を思うようにさえなる。

人を孤独にさせてはならない。

人の身辺を賑(にぎ)やかにし、心を華やかにさせる暖かさこそ、人間関係を良好に保つゆえんだ。

なぜ人が動いてくれたか、ああ、あの時暖かく迎えたからだった、と気がつけばいい。

人の不幸を喜ぶ人は、心の冷たい人だ。

人の不幸を悲しみ、同情する人は、心の暖かい人だ。

だが、そんな人でも人の幸福を心から喜ぶかとなると、必ずしもそうでもない人もいる。

それは人が悪いのではない。

ただ嫉妬心が強い人だ。

人の不幸を悲しみ、人の幸せを喜ぶ、そういうことのできる人が、人々から慕われ愛され尊敬され、晩成する大器だ。

『遅咲きの人間学 大器晩成のすすめ』PHP文庫


斎藤一人さんは、「盛り下げることを言っちゃいけない」という。

盛り下げることを言う人は、「不平不満」、「グチ・泣き言」、「悪口・文句」、「心配ごと」など、相手を冷やすような否定的な言葉を言う人。

そして、人を冷笑したり、けなしたり、不機嫌だったり、バカにしたりする。

盛り下げる言葉を聞くと、場は一瞬にしてシラーとして冷たくなる。

反対に、「盛り上げる言葉」を使うと、まわりは、楽しくて、あたたかで和やかな気持ちになり、場は、明るく華やかになる。

「ついてる」、「うれしい」、「感謝してます」、「しあわせ」、「ありがとう」というような肯定の言葉を多用する。

そして、相手を、ほめたり、認めたり、いつも笑顔だったり、明るくてノリがよかったり、話していると相づちやうなずきが多い、というような人。

「愛語よく回天の力あり」

という道元禅師の言葉がある。

愛語は、困難な状況や難しい局面を、ひっくり返す力を持っている、ということ。

愛語とは、人をやさしく思いやる言葉だ。

それがまさに、「暖」であり、人を盛り上げる言葉。

人の心がポーっと暖かくなり、ほっこりさせる。

「人間関係の中心は“暖” 」

人を盛り上げる「愛語」を多用したい。



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