2020.2.20 |
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にこやか貯金 |
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小林正観さんの心に響く言葉より…
ある人が、こんな電話をしてきました。
「仕事が終わって帰ろうとしたとき、上司からあるものがどこかに行ってしまったので、一緒に探してほしいと言われました。
断ることもできなかったので、一緒になって探していると、一時間ほど経ったころ、なんとその探し物が上司の持ち物の中から出てきました。
私はそれに非常に腹が立ち、イライラしました。
いつも自分はニコニコしようと思っているのに今日はとても不愉快でイライラしてしまいました」というものでした。
そのようなことでも、少し見方や考え方を変えれば、不愉快でもなく、イライラもしなくて済みそうなのです。
そういうことを頼まれたときに、笑顔でやってあげたとしましょう。
とげとげしくもなく嫌みも皮肉も言わずに、ただひたすらにこやかに笑顔でやってあげるのです。
そして、そのような頼まれごとがあるたびに、いつも「笑顔」でやり続けていると、実はそれは「貯金」になっていくのです。
私はそれを「にこやか貯金」と名づけています。
そして、その「貯金」がだいぶ「貯まった」と思われるころ、今度は自分が上司に何かして欲しいというときに、笑顔でその上司に頼みに行けばいいのです。
「にこやか貯金」というのは、その頼まれたことを、いかにもいやいややっている、イライラしながら、ふてくされながらやっている、というようなときは、決して「貯金」にはならない。
そのようなことを頼まれたときは、「『にこやか貯金』のチャンスをくださった。ありがとうございます。実にありがたいチャンスがやってきたのだ」と思ってください。
頼んだ方の人は(あなたに対して「申し訳ない」という気持ちがあっても)もし、あなたがイライラしたり、とげとげしい態度でやっていればそれですっきりしてしまいます。
しかし、人間は基本的には良心の塊です。
あなたが嫌な顔をせず、ニコニコやっていれば、頼んだ方の人の心に「借り」(やってあげた人にとっては「貸し」)ができます。
その「借り」は目に見えないものですし、数字にも出てきません。
しかし、絶対にイライラしたりとげとげしい態度をとらずに、快く(これが大事です)やってあげていると、どんなに気性の荒い人でも、威張っている上司でも、それが「借り」になっていきます。
そういう「借り」や「貸し」を作る状況をその上司が与えてくれたという見方をすれば、それは非常に感謝すべきものになるのです。
私がこのように話すと、その電話をかけてきた人はわかってくださり、「それは良かった。そういう考え方をすれば、とても楽しくなりますね」と言いました。
これからその人は、強権的な上司に何か頼まれて不愉快な思いをしても、おそらくそれを不愉快でないようにうまく切り替えていくでしょう。
そして、そのときこそ「にこやか貯金」が始まります。
その人の「にこやか貯金」はもうだいぶ貯まったことでしょう。
どんな“利息”を生むか、とても楽しみです。
『こころの遊歩道 「1日5分」で幸せを感じる方法論』イースト・プレス
この「にこやか貯金」は、何かを頼まれたときだけに発生するものではない。
それはたとえば…
〇誰もが怒ってしまうようなとき、感情を高ぶらせず、にっこりとできたとき
〇不運なときやうまくいかなかったときに捨て鉢にならず、にっこりと対処できたとき
〇超いやな人と出会ったとき、にっこりしてあいさつや会話ができたとき
〇SNSなどで誹謗中傷されたとき、やりかえさずにっこりしながら対処できたとき
〇がっかりするようなサービスや対応をされたとき、怒ったり文句をいったりせずにっこりできたとき
〇理不尽な扱いを受けたとき、それを問題とせずにっこりとしていられたとき
〇人に親切にしたりいいことをしても何もお礼を言われなかったようなとき、不機嫌になったり、怒りだしたりせずにっこりとできたとき
これらができたとき、天に「にこやか貯金」が貯まる。
まさに、「天の蔵に徳を積む」ということ。
にこやか貯金を始めたい。 |
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