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2020.2.8

読書をプロデュース

バラエティプロデューサー、角田陽一郎氏の心に響く言葉より…

僕は、人が「この本はつまらない」と指摘する行為は、なんとなく「この本のダメなところがわかった=自分はそこに気づく能力がありますよ」と言いたいがための“知的に見せたいポーズ”に過ぎないのではないか、と推察しています。

仮に、その指摘が(結果的に)正しかったとしても、僕はそれを聞いて、その作品を拒絶することはしません。

むしろ、自分でその作品を経験して、その指摘された箇所を自分がどう感じるのかを知りたくなります。

要は確かめてみたくなるのです。

確かめた結果、もちろん「僕にはおもしろかった」となる本も多々ありました。

よく「この本に書かれていることは、自分が知っていることばかり」という理由で、その本に対して低評価を下す人がいます。

僕の本にも以前、そういうレビューを書かれたことがありました(笑)。

だからというわけではありませんが、この“知っていることばかりだった論”には賛同できません。

もちろん「別に僕は、あなたに向けて書いたわけじゃないんですけど」という大前提はありますが、それ以前の問題です。

何かの本を読んで「おもしろい」あるいは「つまらない」と感じることは当然ですが、その理由が「自分の知っていることばかりだったからつまらなかった」と判断する知性が残念なのです。

つまり、自分の知識量でしか「おもしろいか、つまらないか」を判断できない、その人の生き方がすでにつまらないのではないか、ということです。

「あれもこれも知っていることばかり」と不満を言う人は、知らないことが書かれている本を探して読めばいいだけではないでしょうか。

たとえば、フランス革命のことなら何でも知っているという人がいたとします。

「どの本も知っていることしか書かれていない。だからつまらない」と言うのなら、大学の図書館にでも行って、研究者たちが書いた最新の論文集を読めばいいと思いませんか?

パナソニック創業者の松下幸之助が「出すぎた杭は打たれない」という名言を残しています。

この言葉は広く知られていますが、僕は最初に聞いたとき感動しました。

僕がここで「出すぎた杭は打たれない」と書くことで、初めてこの名言に触れた読者の人は、あの日の僕のように感動するかもしれません。

使い古された言葉ですから、今さら書くことをダサいと思う作家もいるかもしれませんし、それこそ「知っていることだ」と一笑に付す読者もいるでしょう。

でも、書き手が「知っていることだ」と書くのを避けていたら、文章を読んで感動する人を減らす可能性が増してしまいます。

それに「あれもこれも知っていることばかり」という人は、生き方がつまらないだけではなく、ご自分の知性も危険に冒されています。

同じレベルの本ばかり読んでいて、ステップアップしていないとも言えるからです。

僕の経験上、本当に読書が好きな人や知性の高い人は、自分の知っていることに出会っても「知っていることだからつまらない」と判断しません。

初めてその知識に出会って感動した自分を思い出し、おもしろさを再発見・再確認しているものです。

結局、知っているかどうかではなく、それに触れた自分がどう感じたかが大事なのではないでしょうか。

『読書をプロデュース』秀和システム


角田氏は「バラエティ読み」についてこう語る。

『「バラエティ読み」は、気持ちよく読書することを突き詰めたメソッド。

そのポイントは5つある。

1.ジャケ買いでいい

2.途中でやめていいし、併読したほうがいい

3.積読(つんどく)でいい

4.感想文も書かない、メモしなくてもいい

5.速読しない

自分にとっての気持ちよさ、おもしろさの感覚で本と向き合うだけでいいのだ』

齋藤孝氏は、「本は知識を仕入れ、整理するうえで、もっとも効率的で究極の素材だ」という。

本の中には、著者の人生と時間が詰まっているからだ。

本だけでなく、何かを批判する人は、「自分はもっとすごいと思われたい」「認めて欲しい」「自信がないことの裏返し(劣等感がある)」等々であり、いつも傍観者の立場にいる。

ほとんどの人は、批判はするが、自分の一冊を書くことはしない。

その本がつまらないというなら、「自分で納得する本は自分で書くしかない」。

人生もまた同じ。

「あなたの人生がつまらないと思うんなら、それはあなた自身がつまらなくしてるんだぜ」(ひすいこたろう)

本も、映画も、人生も…

おもしろがって、楽しむ人には限りない魅力がある。



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