2020.2.6 |
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文系AI人材になる |
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野口竜司氏の心に響く言葉より…
「AIによって仕事がなくなるのでは?」とネットやテレビや雑誌などで日々語られています。
残念ながら、「AIによってなくなる仕事はたくさんある」ということは、もう変えようのない事実です。
この事実に目を背けず、まずは素直に受け入れましょう。
そのうえで、次に向けてどう準備し、どう動き出すかのほうが大事です。
人間がAIに勝つ、負けるというスタンスでいるよりも、AIと共に働くスタンスに切り替えるのです。
AIによって仕事がなくなったら、「新時代の新しい職種にチェンジ」すればいいんです。
これまでの歴史を振り返ってみても、新しい技術が生まれてそれが社会に定着したとき、いくつかの職種がなくなってきましたが、その一方で新しい技術を使ったこれまでなかった新しい仕事が生まれてきています。
AI時代においても、新しいタイプのAI職が多く生まれるはずです。
IT革命が起こり、インターネットが普及すればするほど、多くのIT関連職が生まれました。
「あなたの職業は?」と聞くと「IT関連です」と答える人が急増したときのように、「AI関連で働いています」と答える人も急増するのは間違いないでしょう。
そしてIT関連と一言にいっても、たくさんの細かい職種が存在するように、AI関連職もバラエティに富んだ新しい職種が生まれてくるはずです。
AIによる失職を補う、新しいAI職の誕生は必ず起こりますので、心配することはありません。ただ、
一番リスクが高いのは、AI失職を恐れ今の仕事に執着しすぎて、身動きが取れなくなることです。
この状態にならないように気をつけなければいけません。
「自分の職種は大丈夫だろうか?」と心配しているくらいならば、新しい時代に向けて柔軟に動き出すために「今、もっているスキルや経験や業界の知識を用いて、AIと共に働けばいい」といった気持ちに切り替えていきましょう。
これまでのAI人材教育は、AIを「作る」ことにフォーカスされていました。
そして、この数年でAIを「作る」ハードルがとても下がっています。
AIを「作る」側の経験者が増え、教育環境も整ってきたこともありますが、それだけではありません。
そこそこの精度のAIを作るのであれば場合によって、熟練レベルのAIエンジニアやデータサイエンティストがいなくても、AIはカジュアルに作れるようになってきたのです。
また、自らAIを作らずに、すでに作られたAIを利用するという手もあります。
構築済みのAIサービスには、Google、AmazonなどAIサービスを始めとして、各社の「チャットボット」「画像認識」「音声認識」「音声合成」などのテーマを扱うものがあります。
企業自らがオリジナルで作らなくても、これらのAIを使うだけで済むケースが増えてきています。
そして、実務現場でのAI導入が増えれば増えるほど、今後は「AIを作る仕事」以外の仕事が多く発生していきます。
こうした仕事は文系が得意とする領域となり、「文系AI人材」の仕事が大量に発生していくことになります。
それは、「理系AI人材」がやらない「AI活用に必要なすべての仕事」です。
この広範囲にわたる文系AI人材の仕事領域において、共通して必要となる力があります。
それは、「AIと働くチカラ」です。
この「AIと働くチカラ」を身につけるのはどうするのか?
まずやるべきは、AIのキホンを知り、AIの作り方を知り、AIをどう活かすか企画する力を磨き、AIの事例をトコトン知ることです。
『文系AI人材になる: 統計・プログラム知識は不要』東洋経済新報社
本書にAI活用のリーディング企業(アマゾン)を紹介してあった。
『《アマゾンのAIによる消費者変化》
●AIによるレジなし店舗amazonngo
●音声スピーカーAlexaによる声の操作の一般化
●Amazon.comのパーソナライズされた買い物体験
《アマゾンのAIによる会社変化》
●需要予測AIによる仕入れ最適化
●AIによるダイナミックプライス(動的価格)
《アマゾンのAIによる働き手変化》
●物流倉庫のAI化
●ドローンによる宅配』
時代は、一億総AI職になりそうな勢いで進んでいる。
理系はもちろんのこと、文系であろうと、誰もがAIへの理解がなかれば生きていけない時代に突入している。
AIへの理解を深め、この変化の時代を乗り切りたい。 |
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