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2020.2.1

利己的な生き方と利他的な生きかた

筑波大学名誉教授、村上和雄氏の心に響く言葉より…

ヒトを含め、いま、この地球上に生きるすべての生物は、生命の誕生以来、幾多の過酷な試練を切り抜けて生き残ってきたものの子孫です。

何よりも自分の子孫を後世に残し、自分の種の生存を最優先することは生き抜くために必要であり、ある程度、利己的であることは生きる術として遺伝子に刻まれたものだと思います。

その一方で、群れて暮らす生きものたちは、集団として生き残るための術として、他者を思いやる利他的な遺伝子を獲得したのだと思います。

利他的であることと、利己的であることは一見、相反しているように見えますが、本来、表裏一体のものであり、種の保存と個体の生存に必要な本能行動としてヒトに定着したのだと思います。

その結果、ヒトは、利己的な生き方と利他的な生きかたを併せ持ち、そのふたつのバランスをとりながら、いまを生きているのです。

私たちは人から感謝されたときに、より強く幸せを感じます。

これは、利他のほうが利己よりも進化的に新しく、ヒトにおいて著しく発達したこころの働きが、より強く作用しているからだと考えられています。

そうであるならば、人間は利他性を強く意識することで、より利他的な生き方へと進化することが可能だと思われます。

2011年に起きた東日本大震災は、まさに人々の意識を変え、その後に展開された数々の支援は、我欲が目立つ現在の世の中に人間の利他性がまだまだ健在であることを示しました。

人間が持つ高度な社会性の基盤が利他性にあるならば、私たちは意識的に利他的な遺伝子をオンにして、日常的に助け合うこころを発揮していくべきです。

それが、よりよい社会や地球を創っていくことにつながるはずです。

進化生物学者の長谷川真理子さんは、ヒトは本来、助け合う生きものとして進化してきたと述べています。

ヒトの身体が進化によって適応的に作られたように、ヒトのこころもまた進化しました。

この考えかたは、コンピュータ・シミュレーションを用いたゲームを行うことで検証されました。

1回でゲームが終わる場合、協力行動はなかなか生まれません。

しかし、同じ個体同士が繰り返しゲームを行う場合、状況は変わってきます。

他者を裏切ってでも自分の利益だけを追求していくものは、最初は繁栄しますが、そのうち、そうした考えかたをする者同士が騙(だま)し合って自滅します。

一方、しっかりとギブ&テイクをする集団は、繰り返しゲームを行うことで双方の利益がプラスになり、結果的に繁栄します。

つまり、長期的な付き合いが続くケースにおいては、協力行動が進化することが、モデルを用いたシミュレーション研究から明らかにされたのです。

そして、ヒトほど他者と協調し、協力し、援助したりする生物は他にはいません。

では、なぜ、ヒトにおいて、これほど利他的な行動が進化したのでしょう。

それは、ヒトにこころがあったからだと長谷川さんは主張しています。

ヒトを含めた地球上のすべての生命は、連綿とつながるいのちのリレーの果てにいまを生きています。

そこには、個体の生存と種の保存という利己的な目的とともに、それを補完する利他的な恩恵も関与したことがわかります。

もしかすると、この利他性こそが生命の重要な本質かもしれません。

利他とは、必ずしも自分が犠牲になることではありません。

自分を生かすことにつながることです。

人とともに喜び、人とともに悲しむことで、その人の人生はより豊かなものになっていきます。

喜びは分けることで増えていきますし、悲しみは分けることで減っていきます。

『望みはかなうきっとよくなる』海竜社


「うばい合えばたらぬ わけ合えばあまる」

という相田みつを氏の言葉がある。

利己的な人だけがあつまり、利己的な行動の限りをつくすと、そのグループは自滅する。

うばい合えば足りぬ、と殺伐(さつばつ)として、最後はお互いに傷つけあうことになる。

それは、地獄と天国の話にもある話だ。

天国にも地獄にもごちそうがふんだんにあるという。

食事の際には、長い箸(はし)を使う。

箸は、あまりに長いので、自分の口に持ってくることはできないが、相手の口には持っていくことはできる。

天国の住人たちは、その長い箸を使って、ニコニコしながら、お互いの口に御馳走を運んで、お互いに感謝しながら楽しく暮らしている。

しかし、地獄の住人たちは、われ先に、自分の口に御馳走を持ってこようとするが、一口も食べることができないため、みな殺気立って、ケンカが絶えず、怒鳴り声が鳴り響き、やせて骨と皮ばかりになっている。

地獄の住人は、自分のことしか考えない利己の人。

相手の利益になることや、相手が幸せになることなど、これっぽっちも考えていない。

「人間は利他性を強く意識することで、より利他的な生き方へと進化することが可能」だという。

利他的な生き方ができる人でありたい。



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