2020.1.23 |
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感謝のエクササイズ |
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デイビッド・ハミルトン氏の心に響く言葉より…
ストレスや体の不調のいちばんの原因はなんだと思いますか?
それは、「内向きになること」。
自分のこと、それも、自分に足りないものばかり考えてしまうところから、不調が始まるのです。
ですから、意識を外に向けていればストレス知らずに近づくことができます。
そのためのいちばんシンプルな方法が、感謝することです。
実際、感謝の気持ちが抑うつ感情に影響することも、いくつかの研究でわかっています。
抑うつ傾向の強い人ほどものごとにあまり感謝せず、逆の人は感謝する傾向があることを示した研究もあります。
つまり、ふたつの態度はシーソーのような関係で、感謝すると落ち込みにくく、落ち込むと感謝の気持ちをもちにくいのです。
うつの患者を調べたある研究では、感謝の傾向が健康な人の半分程度という結果も出ています。
別々に育てられた一卵性双生児の研究では、さらにはっきりした関連性も明らかになっています。
一卵性双生児は遺伝子が同じなので、環境の影響のみを調べたいときにしばしば研究対象となります。
たとえば、育てられ方の違いでどちらかが感謝の気持ちを抱きやすくなっていて、抑うつ傾向に差があれば、遺伝ではなく感謝そのものがうつに影響を与えているとみなせるわけです。
実際に双子を調べた複数の研究で、感謝がうつのリスクを減らすことが確認されています。
うつは形態も原因もさまざまなので、すべてこれで説明できるわけではありません。
それでも、与えらえているものに感謝することで自然と意識が自分の外側に向き、うつになりにくくなるのは確かです。
極端な例ですが、毎日感謝のエクササイズをしたほうが、長期的には抗うつ薬より効果があったという人もいます。
『「親切」は驚くほど体にいい!』飛鳥新社
デイビッド・ハミルトン氏は、本書の中でこんなことを述べている。
『感謝は、身近な人との関係ではとりわけ大切です。
私たちは、そばにいる人の恩を忘れがちです。
恋人や配偶者と長くいると空気のようになってきて、日々の出来事に追われるうちに、どんなに大切な存在かを忘れてしまうのです。
思い出したときには、もう手遅れ…そんなことにならないよう、感謝を伝えましょう。
配偶者との関わり方や、抱く考えの良し悪しの比率から、数年後の離婚率を予測できるという心理学者もいます。
ジョン・ゴットマンによると、プラスのコミュニケーション5につきマイナスのコミュニケーションひとつが、夫婦が離婚しない「魔法の比率」なのだそうです。
ゴットマンのチームが700組の新婚夫婦に15分間おしゃべりをしてもらい、コミュニケーションを分析して魔法の比率から10年後の離婚率を予測したところ、94%の確率で的中したのです。
離婚してしまった夫婦は、マイナスのコミュニケーションが明らかに多かったそうです。
「+5、マイナス1」の割合を忘れないでください。』
『あなたの健康と幸福は、「お先にどうぞ」と言った回数できまる』、とハミルトン氏は言う。
親切をするたびに脳と身体をめぐる不思議な神経物質「オキシントン」があるからだ。
オキシントンは、昨今、「幸せ物質」「愛情物質」などと呼ばれている。
これは、「親切」だけでなく、「感謝」でも同じことが言える。
感謝すればするほど、「愛情物質」が出てくるので、人間関係にもよい影響が出るわけだ。
毎日、感謝のエクササイズを実践したい。 |
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