2020.1.16 |
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好きなことしか本気になれない |
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株式会社ココナラ代表、南章行(あきゆき)氏の心に響く言葉より…
終身雇用制度が消滅し、突然クビになったり、会社が倒産したり、「ボーナスカット、給料は半額で頼む」と言われても不思議ではなくなる。
運よくそんな目にあわなくても、定年が来れば会社にはいられないし、あなたの仕事は「なくなる仕事」かもしれない。
「長く働く時代になる」という外部要因を考えれば、フリーになっても食っていける個人の力は必要不可欠だと僕は思う。
◆「個人の力」の三大要素その1はスキルだ。
ただし、どのようなスキルにニーズがあるかは、外部要因の影響を受ける。
時代の変化は速く、環境はみるみる変わる。
そんななか、「絶対」を求めて安定を手にしようという人は、全財産をバカラ賭博にオールインするレベルのギャンブラーだ。
「この資格を取っていれば一生食いっぱぐれがない」とか、「現実を考えて手に職をつける」という発想は、80歳まで働くというとき、堅実に見えてまるで役に立たない。
そこで「唯一無二のスキルをひとつ持つ」という発想は捨ててしまおう。
「複数のスキルを持つ、新たなスキルを獲得し続ける」とういう考え方に切り替えるのだ。
そして、それは更新されていくほうがいい。
◆「個人の力」のその2は、自分の価値観を持つことにほかならない。
長期プランが意味なしになるほど変化の激しい時代だから、「自分の価値観」というブレないものが必要だ。
未来予測はできない。
誰も先のことまで見通せないということだ。
◆「個人の力」その3は、「セルフリーダーシップ」だ。
目標を自分で設定し、課題も自分で見つける。
今後はこれが当たり前になっていく。
僕はそう考えている。
目標を決めるのは自分。
実行して達成するのは自分。
評価するのも自分。
これをひとことでいうと、「セルフリーダーシップを持つ」ということだ。
仕事を探すにしろ、変えるにしろ、何かの目標を立てるにしろ、自分を動かし、その都度、意思決定を下す。
どうやって心を満たす仕事を見つけるのか?
見つけたとして、どうやって一歩を踏み出すのか?
そんなときにはセルフリーダーシップを発揮して、自分で自分をリードしていこう。
『好きなことしか本気になれない。 人生100年時代のサバイバル仕事術』ディスカヴァー
南氏は、「ココナラ」についてこう語る。
『「ココナラ」は、「スキルのフリマ」という、みんなの強みをネット上で売り買いするITビジネスだ。
ロゴを作る、写真提供、作曲。
ウェブデザイン、プログラミング、エクセルの指導。
就活の面接シミュレーション、ビジネス文書の作成、法律相談。
翻訳や通訳、占い、収納アドバイスに家事代行。
財務上のアドバイスから子育て相談まで、ありとあらゆるスキルが出品され、利用されている。
自分のスキルを物々交換に近いようなやりとりができるプラットフォームをつくったのだ。
ココナラを利用することで、「人の役に立つ喜び」を味わい、「自分ごと」の実感を持つ。
そうやって心満たされて自分のストーリーを生きる人を増やすことが、ココナラの使命だ』
そして、「はたらく理由」についてこう述べる。
『働く理由は二つある。
第一は自己実現。
「どうありたいか」、働くことで「何を達成したいのか」だ。
第二は社会実現。
仕事を通じて「自分という人間」が世の中に何を実現したいかだ。
スキル、価値観、セルフリーダーシップの三つが揃った「個人の力」を使い、自分が所属している社会という大きなコミュニティがよりよくなるように貢献する。
まず自分が貢献することで、自分も社会に助けてもらう』
今は、人生100年時代といわれ、「前例ない時代」であり、「正解のない時代」だ。
だから、オールド企業や古い官僚組織が得意とする「前例踏襲」は、全く時代に合わなくなってきている。
5年、10年と、真剣に遊んでいることが仕事になったりすることがある。
それこそが、オリジナリティのある独自の「スキル」だ。
スキルがあるとは、つまりプロのことで、対価としてお金になること。
また、「自分の価値観」を持つとは自分の哲学を持つということだ。
これは、読書によって身につけることができる。
最も効率のよい知識や教養の獲得方法は読書だからだ。
そして、最後の「セルフリーダーシップを持つ」とは、起業家マインドを持つことだ。
アントレプレナーシップともいう。
起業をしなければならないということではない。
そのマインドを持つこと。
他責ではなく自責の精神。
それらを極めると、やがて、それがマズローの言う5大欲求の最終段階の「自己実現」となり、同時に、社会貢献となっていく。
働くことを通して、「自己実現」と「社会貢献」をはたしたい。 |
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