2019.11.13 |
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ママに笑ってもらいたかったから |
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小林正観さんの心に響く言葉より…
私はこの40年間で、3歳児の子どもたち24人に会って話を聞いてきました。
子どもたちのなかには、この世に生まれてくる前のこと、生まれてきたときのこと、そしてなぜ生まれてきたかという理由まで、はっきりと覚えている子がいます。
私の講演会に来てくださった親御さんからそんな子供の話を聞いたとき、次の日におうちを訪ねてその子どもに会って話を聞いた。
その人数が24人だったのです。
そうした子どもたちが話すことには、明らかに1つの共通点がありました。
「生まれてくる前に、雲の上から下界を見下ろしたら、さびしそうにしている女の人が見えた」
「その女の人は、男の人にいじめられたり、年をとった別の女の人にいじわるをされていた」
「この女の人の話し相手になりたい、励ましたい、なぐさめたいと思ったら、気がついたら、その人のお腹の中に入っていた」
「いつも楽しそうな女の人が見えたので、一緒におしゃべりをしたいと思ったとたん、お腹の中に入っていた」
子どもたちは生まれる前に雲の上からお母さんの姿を見ていたのです。
場面や表現はそれぞれ違いますが、さびしそうにしているお母さん、旦那さんやお姑さんにいじめられているお母さん、いつも楽しそうにしているお母さんなどの姿を見て、励ましたい、話がしたい、一緒にいたいと思ったとたんに生まれてきたと、子どもたちは語ってくれたのです。
ここでも、子どもたちの話に出てくるのはいつもお母さんばかりです。
お父さんはほとんど出てきません。
出てきたとしても、お母さんをいじめたり困らせたりしているシーンばかりです。
この話からも、子どもはお母さんの感情の影響は受けても、お父さんの感情の影響は受けないことがわかります。
私の講演を聞いた人で、1年で30人の子どもを訪ねて話を聞いてまわった人がいましたが、その内容もほぼ同じでした。
親子の関係というものは、じつは子どもがこの世に生まれる前から決められている。
しかも、お母さんを励ましたり、話し相手になったり、一緒に楽しみたいと思って生まれてくる。
そういうことがわかると、お母さんは、イライラしたり、ガミガミ怒鳴ったりすることはできなくなるはずです。
私が話を聞いた24人の子どもたちもみんな、お母さんととても仲がよかった。
いがみ合ったり言い争いをしたりしている親子は1組もいませんでした。
お母さんが子どもに、生まれてきてくれたことへの感謝の思いをもっているからでしょう。
頭ごなしに怒鳴ったり、命令したりすることはいっさいありません。
親子とはこうあるべきだ、子どもはこう育てるべきだ、という観念論とは違います。
子どもが自分を元気づけるために、自分のもとに来ることを決めて生まれてきたのだということがわかったら、怒鳴ったり、怒ったり、イライラしたりなど、自然にできなくなってくるということです。
そのことがわかったら、さらに子どもの延長上には夫がいることがわかります。
夫もまた、一緒にいまの家庭を築くようにと決めて、生まれてきたのです。
一方、夫のほうも、自分はこの妻を支えるようにと運命を決めて生まれてきたのだと知れば、夫婦でいがみ合ったり、ケンカをしたりすることもなくなるでしょう。
同じように、その延長上に親族、友人、知人、ほかに縁のあった人たちもみな、つながっているのがわかります。
そこから、人間どうしのつきあい方も見えてきます。
もとからつながりがあって出会ったのだとわかれば、人間どうしの接し方、おつきあいの仕方もわかってくるでしょう。
『人生は4つの「おつきあい」 (サンマーク文庫)』
産婦人科医の池川明氏は「体内記憶」の日本の第一人者だ。
たくさんの著作があるが、その中に…
『私は産科医として、母子の心身に健やかなお産を模索するうち、子どもたちに「胎内記憶」(子宮にいたときの記憶)があることに気づきました。
私の調査によると、小さな子の約2割に、胎内記憶があります。
さらにその前の記憶、つまりお母さんに宿る前のことを覚えている、というお子さんもいます。
子どもたちは、「雲の上のようなところでのんびり過ごし、どのお母さんのもとに生まれるか、自分で決めて生まれてきた」と語ることが多いのです』 《神さまがくれたひとすじの道》(サンマーク出版) より
『生まれる前の記憶を調査するうち、私は不思議な「記憶」と出会うようになりました。胎内記憶、誕生記憶にとどまらず、「お母さんのおなかに宿る前」について語る子供がいるのです。
幼い子どものファンタジーと思われるかたもいるかもしれません。
ところが、不思議なことに、子どもたちが語る世界は、細かい部分は違っていても、いくつかの共通するイメージがあるのです。
おなかに宿る前は、「雲の上」のような、ふわふわとして安らぎに満ちた世界で、自分と同じような子どもと一緒にいたこと。
天使や神さまのような存在に、優しく見守られていたこと。
そして、自分の意思で生まれることを決め、お母さんを選んで、この世にやって来たということ、などです。
たとえば、子どもたちはこんなことを語っています。
「雲の上には、数えきれないくらい赤ちゃんがいっぱいいて、天使みたいに羽がついているの。リーダーみたいな天使がいて、その人は赤ちゃんにはならない天使で、『お母さんを選んでいい』って教えてくれるの」
「お空から見ていて、あの人がいいなと思ったら、おなかに入るんだよ。ママはベランダにいたから、飛んできて入ったよ」
「優しそうなお母さんを見つけて、おじさんに『あの家がいい』と言った。それで生まれてきたんだよ」
「空の上から、弟と一緒にお母さんを見ていたよ。ぼくが『先に行くね』と言って、生まれてきたの」。
子どもたちがお母さんを選ぶ理由は、それぞれ異なります。
「優しいお母さん」「かわいいお母さん」が人気ですが、「寂しそうなお母さん」「泣いているお母さん」を選ぶ子どももいます。
そういう子どもたちは、「ぼくが来たら、ママはさみしくないかなと思ったの」「ママに笑ってもらいたかったから」と、語っています。』 《子どもはあなたに大切なことを伝えるために生まれてきた。》 (青春出版社)より
体内記憶の世界では、父親の本来の役割は、重要な任務を帯びている妻を支えるため、手助けするためにこの世に生を受けたという。
平塚らいてうが言う「元始、女性は太陽であった」という言葉がある。
まさに、アマテラス神話を持ち出すまでもなく、女性はかつて太陽神であった。
子どもがこの世に生まれてきた理由…
それが、
「ママに笑ってもらいたかったから」。 |
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