2019.11.2 |
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「ふざけんな!」って言いたくなるときはチャンス |
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ひすいこたろう氏の心に響く言葉より…
僕の肩書きは、天才コピーライターです。
自分で天才と名乗っているわけですが、それには理由があります。
誰も言ってくれないから、自分で言うことにしたのです。
「それが何か問題でも?(笑)」
でも、不思議。
自分で言っていると、次第に、まわりがそう言ってくれるようになるんですね。
言ったもん勝ちです。
そんなわけで(どんなわけだ)、僕はコピーライターの仕事もしているのですが、あるとき、キャラクターグッズの仕事で、キャラクターのセリフを何パターンも考える仕事を頼まれました。
締切りは1週間後というタイトなスケジュールでした。
ちょうどその時期は、本の締切りも重なっており、なかなか時間がとれないときだったのですが、何とか引き受けました。
そして、寝ずに考え提出した翌日、電話が入りました。
「ひすいさん、た、た、大変申し訳ございません!せっかく提出いただいたんですが、キャラクターが変更になりまして。も、も、申し訳ないんですが、その変更になったキャラクターのセリフで新たにセリフをお願いできないでしょうか?み、み、3日後までに…」
「変更だと?ふざけんな!こっちは寝ずにやったんだ!」
と、ここは、怒ることだってアリな場面でしたが、実際の僕はこう言ったのです。
「ははははははははは。変更ですか!?よくあることじゃないですか。何度でもやりますよ」
担当者はビックリしたようです。
急な設定変更で僕に怒られると思って電話したら、「何度でもやりますよ」って笑いながら言うので。
でも、そのことですっかりその担当者さんは僕のファンになってくれて、「ひすいさんはホンモノだ」と社内で広めてくれたようなんです。
そして、ギャラの高い仕事は、僕に回そう、回そうと根回ししてくれるようになったのです。
「ふざけんな!」って言いたくなるときや、逆境においこまれたとき、そんなピンチのときほど、見方を変えれば絶好のチャンスなんです。
何のチャンスだと思いますか?
「相手の心に、伝説に残るチャンスです。」
こんな状況で、もし「何度でもやりますよ」って笑えたら、相手のヒーローになれるんです。
僕だって、この場面は、「ふざけんな。こっちは徹夜で朝までやったんだ!」ってほんとは言いたいわけですよ(笑)。
でも、そこをグッとこらえたら、相手の心に伝説に残ることがわかっているので、ムリしてでも笑いましたよ。
「心の中では、よくあってたまるかって思いながらもね(笑)。」
相手が困っているときこそ、相手の想像を超えてやる!
そう思うときって、自分の限界を超えられるんです。
そういえば、こんなこともありました。
あるホテルで寝坊してチェックアウトに遅れたことがあって、フロントから電話が入ったのです。
「お客様、もうチェックアウトの時間を過ぎています」
そう怒られると思ったら、宿の方はこう言ったのです。
「準備は大丈夫でしょうか?お荷物を運ぶのをお手伝いしましょうか?」
もう、この一言で、僕のハートはノックアウトです。
『犬のうんちを踏んでも感動できる人の考え方 ものの見方クイズ (祥伝社黄金文庫)』祥伝社黄金文庫
飲食店やコンビニで、逆ギレして怒鳴っている人を見たことがある。
確かに店側はミスをしたかもしれないが、そこまで怒る必要はないだろうと、周りは暗くて嫌な気分になってしまう。
逆に、「ふざけるな!」と誰もが怒っても不思議はないような場面で、ニッコリ笑って、その場を和ませるようなことを言ったら、まわりはどんなに救われることか。
切羽詰まった場面においても、なお、相手を気遣う言葉を発することができる人は、めちゃくちゃカッコいい。
心の中がどうであれ、口から出て来る言葉がその人の人格を決定するからだ。
よく斎藤一人さんが言う、お蕎麦屋さんで、心の中でどんなに「天ぷらうどん」が食べたいと思っていても、口から出た言葉が「ざるそば」だったら、ざるそばが出て来るに決まっている、というのと同じだ。
『「ふざけんな!」って言いたくなるときはチャンス』
相手の心の中に、伝説として残るために…
どんなときも、周りを和ませる言葉を使える人でありたい。 |
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