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2019.10.22

いい日、悪い日

岡本一志氏の心に響く言葉より…

私たちは不安になると、根拠のないことでも何かにすがりたくなります。

溺(おぼ)れる者はワラにもすがるというように、苦しいと、根っこがなく自分を支えてくれないものにも、すがりたくなってしまいます。

しかし、ワラにすがっても、ワラと一緒に沈んでいくだけ。

お釈迦さまは、根拠のないことをどれだけ信じても不安はなくなりませんよと教えられ、いつでもどこでも変わらない道理を教えていかれました。

たとえば、世間一般では、「大安」とか「仏滅」とかいって、「大安」はよいことが起きる日、「仏滅」は悪いことが起きる日だといわれています。

「仏滅」というと仏教に由来するように思うかもしれませんが、実は、仏教とはなんの関係もなく、後世に作られた占いのようなものです。

他にも厄年(やくどし)だといか大殺界(だいさっかい)の時期には、よくないことが起こると信じている人もいますね。

ところが、お釈迦さまは、このような日に“いい悪い”が決まっているという考えを

「私の教えの中に吉日良辰(きつじつりょうしん)を選ぶことはない」

と否定していかれました。

「吉日良辰」とは、「よい日」ということです。

私の教え(仏教)では、「よい日」を選ばない、と断言されているのです。

つまり、「この日はいい日」「この日は悪い日」と決めるのは間違いですよ、とお釈迦さまは教えられたのだと分かります。

確かに少し考えてみれば、あらかじめ、この日はいい日、悪い日というのが決まっていると考えるのは、おかしなことだと気がつきますね。

「大安」に結婚したことによって、その後の夫婦生活がかならず円満なものになるわけではありません。

受験日が「仏滅」でも、合格する人がいれば、不合格になる人もいますよね。

同じ日であっても、よい日になるか、悪い日になるかは、何が決めるのでしょうか?

お釈迦さまは、その人自身の心がけや行いが、よい日、悪い日を決めるのだと教えられています。

あなたが、精一杯、よい行いの“タネまき”を心がければ、その日が仏滅でも、友引でも、かならず素晴らしい日になります。

失敗したりつらいことがあったりしても、それを受け止め、深く反省して、次に活かす。

そうすることができれば、つらいと思った日々も、自分を大きく成長させてくれた日々ということになるでしょう。

「日々是好日(にちにちこれこうにち)」という禅語もあります。

毎日がよい日であり、どんな日もかけがえのない1日なのです。

日にいい、悪いは決まっていません。

どんな日であっても、あなた次第で、好日(素晴らしい日)にすることができるのです。

『心が「ほっ」とするほとけさまの50の話: 「幸せへの近道」が見えてくる (王様文庫)』


斎藤一人さんのこんな言葉がある。

『どこへ行こうが、オレの行くところが、いい場所占いとか、風水を超えるものがあるんだよ。

それは何かって、心。

人間の心。

人間ってのは、思ったことが現実になるの。

楽しいこと考えてるときって、幸せじゃん。

だけど、不幸なこと考えてたら、不幸なんだよね。

それを、西に行っちゃいけない、東に行っちゃいけない。

人にそんなこと言われて、なんで、ビクビクしなきゃいけないんだよ。

どこへ行こうが、オレの行くところが、いい場所。

それで、いい日は、今。』(仕事がうまくいく315のチカラ)より

占いを見てもらうと、悪いことを言う人がいる。

「近々、あなたの近親者が亡くなるか、大病しますよ」というようなことだ。

そういう占い師は、それが実現することを願ってしまう。

当たらないと言われたくないためだ。

しかし、その手の占い師は、悪魔に心を売り渡していると言ってもいい。

他人の不幸を願うからだ。

「どこへ行こうが、オレの行くところが、いい場所で、いい日は、今」と言える人でありたい。



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