2019.9.17 |
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アウトプット読書 |
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明治大学教授、齋藤孝氏の心に響く言葉より…
「アウトプット読書」は、「話す」「伝える」「書く」力など、仕事に必要なあらゆる能力を一気に上達させる読書法です。
読んだ本を自分のスキルに変えていくためには、本は読んだらすぐアウトプットしていくことです。
読書というのはこのアウトプットがあってこそ意味のあるものになります。
なぜなら読みっぱなしだと、どうしても内容を忘れてしまうものだからです。
仕事にも人生にも何も生かされないまま、記憶のもくずと消えてしまうわけです。
その点、読んだ本を何らかの形でアウトプットすると、記憶に定着しやすくなります。
何かのときに「そう言えば、あの本に…」と思い出す機会も増えるでしょう。
読書体験がどんどん実生活に生きてきます。
本を読むことそのもので養われる力もあります。
たとえば「思考力」。
本に書かれた文字を追い、それを頭のなかで咀嚼して意味を理解する。
その繰り返しが、思考力を鍛えるトレーニングになります。
同時に「集中力」や「忍耐力」、「文脈を理解する能力」「要点をつかむ能力」「語彙力文章力」など、仕事に必要な基本的な能力が養われます。
どんなジャンルの本でも読めば、その本がテーマとする情報や知識が得られます。
それによって仕事の幅が広がることはもちろん、発言や文章に教養がポロリとこぼれる知性を光らせたり、本を砥石に人格が磨かれたり、たくましい精神力・豊かな想像力・創造力が身に付いたり。
そのメリットは計り知れないです。
インプットした本の内容をアウトプットする方法については、例えば…
本の内容や、それを自分の仕事・人生にひきつけての感想・意見などをSNS発信する。
本の印象的な言葉や文章を引用して、メールや文章を書く。
本で学んだ知識やスキルを仕事の場で実践する。
本で得た偉人の教えや言葉を生活のなかで実践する。
本で得た知識や教養を会話に生かす。
そういったさまざまな形で、本で学んだこと・身につけたことをアウトプットしていくのです。
『本は読んだらすぐアウトプットする! ―「話す」「伝える力」「書く力」がいっきにつく55の読書の技法』興陽館
齋藤孝氏は、本書の目次には、こんなことが書いている。
「本は“2割読み”飛ばし読みする」「本は順番通りに読まない」「本は20分で読む」「引用で文書を作成する」「語彙力をつける」「いい文章を書き写す」等々。
「本は“2割読み”飛ばし読みする」については、
『「最初から最後まで、極力、一言一句の“読み漏らし”なく読み切らなければ、その本を読破したとは言えない」という思い込みがあります。
「2割読んで、その本の全体で言いたいことの半分以上をつかめたらOK。読破したこととし、つかんだ内容をしっかり記憶にとどめよう」
こんなふうに言うと、「えっ、たったの2割?残りの8割にすごく大切なことが書かれているかもしれないじゃない。そもそもそんな読み方は、読書の邪道だよ」とあなたは反発するかもしれません。
けれども、せっかく買った本をろくすっぽ読みもせず、あるいは本の内容を何一つつかめず、ほぼまっさらな状態で放置するよりも、2割でも読んだようがずっとマシだと思いませんか?」
「2割」と言っても、最初の5分の1を読めばいい、ということではありません。
大事だと思われるところを2、3ページずつピックアップしながら、飛ばし、飛ばし読んでいくのです。
いわゆる「飛ばし読み」。
ただし、この読み方は文学作品には馴染みません。
おもに仕事で必要な情報や知識、教養を得るための読書で使えます』
読書において、多くの人は意外に完璧主義だ。
全部読まなければ、読んだことにはならない、と。
しかし、そうやって完璧を目指せば目指すほど、読書からは遠ざかることになる。
なぜなら、本を読み進めるうちに、難しいところや、理解できない箇所があり、そこでつっかかってしまうことは多い。
そこが読破できなければ、次の本を読まない、と頑張っているうちに一年たってしまう、というようなこと。
これは、読書だけでなく、何かを始めるときに意外に起きやすい盲点だ。
「続く人」と、「続かない人」にはこんなところに違いがある。
逆に言うなら、アウトプットを前提に本を読むと、読書量は飛躍的に増える。
アウトプット読書を極めたい。 |
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