2019.8.16 |
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遊びと仕事が同じになる |
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ゴディバジャパン社長、ジェローム・シュシャン氏の心に響く言葉より…
好きなことを仕事にすると、仕事はゲームのようになります。
遊びと仕事が同じになるのです。
それは弓道のようなものです。
的(ターゲット)があるので、それを楽しむと同時に、もっと向上するために射撃のフォームをいつでも改善することができます。
それは無限の追求と努力です。
これはビジネスでも同じことだと思います。
あなたがヒットしたかミスしたかは、弓道の的のように市場にいるお客様(ターゲット)が教えてくれます。
ミスをしたときは、ビジネスのフォームを改善するよいタイミングです。
あなたはチームと一緒に、会社のビジネスモデルとプロセスを調整すればよいのです。
この「ゲーム感覚」を仕事に取り入れることができたらなら、仕事はますます楽しくなると思います。
将来の会社では、仕事と遊びは本当に統一されるのではないでしょうか。
仕事は遊びになり、遊びは仕事になります。
「仕事」と「遊び」には、ともに「楽しみ」と「努力」があると私は考えています。
しかし、この考え方が浸透するには、日本はまだ時間がかかると思います。
古いタイプの考え方がまだ根強く残っているからです。
日本人は仕事とお金を結びつけ、趣味はお金と結びついていないので重要ではないと考えますが、私には物事が違ってみえています。
もっとも重要なことは、考え方です。
あなたが何かを「一生懸命」にするならば、「仕事」も「趣味」も同じなのではないでしょうか。
私たちは自分の好きなものを見つけなければなりません。
そして、努力と規律でそれをやる。
これが「仕事」の本当の意味ではないでしょうか。
これからは、私たちは遊ぶように働き、そして、仕事をするように遊ぶべきだと思います。
こういう考え方は、これからの時代の、会社や個人の精神的な進化に繋がると私は考えています。
『働くことを楽しもう。 ゴディバ ジャパン社長の成功術』徳間書店
ジェローム・シュシャン氏は、「働き方」について本書の中でこう語っている。
『2019年4月に経団連会長が「終身雇用を続けるのは難しい」と発言し、ニュースになりましたが、これが現状だと思います。
しかし、このような状況になっても、「ひとつの会社で頑張るべきか、転職してキャリアを積み重ねるべきですか」と、私に聞いてくる日本の方が多くいます。
いまや、その問いかけ自体がナンセンスなものとなりつつあります。
多くの日本人が自分の意志とは関係なく、転職する時代が来ているのです。
それなのに、なぜひとつの会社で頑張ろうとするホワイトカラーが存在するのでしょうか。
大手企業や伝統的な上場企業で働くホワイトカラーたちは、まだまだ大きな会社に帰属すること自体が目的となっていて、自分のキャリアアップという見方から会社を選んでいる人が少ないのではないでしょうか。
大きな会社、優良企業に入社することが目的、いい会社に入ることが人生のゴールになっている。
そんな人がまだまだ多いように思います。
しかし、いま評判のいい会社に入ること、そこでうまく働き続けるという考え方は、現在では大変リスクのある考え方になりつつあります。
なぜならば、ここ数十年だけを見ても、企業の順位は大きく入れ替わっています。
いま私たちがよく名前を聞く会社の多くは、設立されて数十年の会社です。
マイクロソフトが1975年創業、アップルが1976年、ソフトバンクが1981年、アマゾンが1994年、楽天が1997年、グーグルが1998年、いま話題のzozoも1998年です。
創業50年を超えている会社は1社もありません。
創業して20年ぐらいで、大きくなる。
これからの時代、この変化のスピードは加速されることがあっても、減速されることはありません。
就職したときにいい会社が、20〜30年後もいい会社である可能性は低いと考えてよいのではないでしょうか。
変化の時代に、優良な会社に帰属することを目的とした日本人の就職への意識は、これからは足かせになると思います。』
そして、ジェローム・シュシャン氏はこれからは、「誰もが彼自身のキャリアの最高責任者であるべき」だという。
同時に、「自分のキャリアを伸ばすために、私たちはひとつの会社や、ひとりの上司に頼ってはいけないのです。自分のキャリアは、自分で作るしかないのです」と。
また、「ひとつの会社で働き続けるという日本的なやり方は、いつまでも親に保護されている子供のようです。ある時点で、私たちは家を離れ、ひとりで世界にあるチャンスと危険に直面する必要があるのです」ともいう。
自分の人生の主人公は自分。
つまり、自分という会社の経営者は自分だということだ。
終身雇用のない時代、これからは自分のキャリアを自分で高めなければいけない。
つまり、自分の価値を高め続けなければ生き残れないということ。
人生はゲームのようなものだと言われる。
たとえば、ゴルフで、打ったボールすべてが自分が思った通りの距離と場所に飛び、狙った通りにパットが入ったら、最初は楽しいだろうがやがてつまらなくなって、ゴルフをやる人は誰もいなくなる。
ボーリングでも、常に狙ったとおりにボールが転がり、全部のピンが毎回倒れたとしたら、すぐにゲームに飽きてしまう。
将棋や囲碁も、対戦相手が自らが負ける手を毎回打ってきたとしたら…
全てのゲームは、自分の思い通りにならないから面白いし、悔しいからこそまた挑戦する気もおきる。
これを「ゲームの楽しみ」という。
これを、仕事と全く同じだと思える人が、これからも生き残れる人だ。
「遊びと仕事が同じになる」
遊ぶように働き、仕事をするように遊べる人でありたい。 |
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