2019.8.1 |
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自己肯定感と自立 |
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平岩国泰氏の心に響く言葉より…
以前、全国の小学生約1000人に「放課後や夏休みにやってみたいことはなんですか?」というアンケート調査をしたところ、上位5位は、次のようなランキングとなりました。
1.サッカー 2.ドッジボール 3.鬼ごっこ 4.なわとび 5.なし
いかがでしょうか?
どこかに違和感を覚えませんか?
そうなんです。
「なし」という答えが5位に入っていたのです。
その回答欄には「やりたいことがない」「わからない」「どうでもいい」などと書いてありました。
親や大人は「子どもだからこそ、新しいことにチャレンジしてほしい」と願っている。
しかし、当の子どもは、チャレンジしようとしない。
そもそも、自分のやりたいことがわからない、考えたことがない。
今の子どもたちにそうした傾向があるとすると、それはなぜなのか?
私は、多くの子どもと保護者たちを見てきた経験から、こうした傾向の根っこには子どもたちの「自己肯定感の低さ」がある、という仮説にたどり着きました。
自己肯定感とはわかりやすく言えば、「自分はここにいていい」という感覚です。
「自分はここにいていい」という感覚を持っている子は、ほうっておいても新しいことに取り組もうとします。
また、失敗してもくじけずに、繰り返しチャレンジしようとします。
一方、「自分はここにいていい」という感覚を十分に持てない子は、新しいことにチャレンジしようとしません。
やる前から「失敗するのではないか」という不安が先立って、やろうとしないのです。
ここで「20年後」に目を向けてみましょう。
子育てや教育の目標とは何かというと、つきつめれば「自律」です。
どんな親や教師も、目の前の子どもが20年後、自分で考え、行動できるようになることを願っているはずです。
それは、20年後その子がビジネスマンになるとしても、スポーツ選手になるとしても、同じです。
やったことのない仕事にチャレンジする。
失敗してもくじけずに、何度でも立ち上がる。
人が自立し、そんなふうに成長し続けるためには、高い自己肯定感が欠かせません。
それは、親元を離れた後の長い長い人生を支える、大きな力となってくれるものだと思います。
過去の国際的な調査によると、日本の子どもの「自己肯定感」は世界の中でも極めて低い、という残念な結果が出ています。
この「自己肯定感の低さ」が、日本人がチャレンジしなくなり、国際社会の中で成長への大きな「壁」になっていると私は考えています。
『子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す! 「自己肯定感」育成入門』夜間飛行
自立は、子どもだけでなく、現代の大人にも必要なゴールだ。
たとえば、大人になっても自立できていない人には、「人のせいにする」「被害者意識が強い」「人に依存する」「親離れできない」「自分の意見がない」「責任転嫁する」「自分で決定できない」「自己中心的」等々の性向がある。
また、自己肯定感が低い人は、「自分に自信がなく卑下する」、「他人の評価を気にする」、「物事を素直に受け取れない」、「他人に寛容ではない」、「何事も否定的に捉えやすい」、「失敗を恐れ消極的でチャレンジしない」、「精神的に不安定」、「過去にとらわれやすい」等々だ。
つまり、自分を認め、自分は価値のある人間である、と思えるかどうか。
すると、気持ちに余裕ができ、人にも思いやりの心で接することができ、寛容になれる。
そういう人の周りには人が集まり、人に好かれる。
自立するには、自己肯定感があることが必須だ。
逆に言うなら、自己肯定感が低い人に、自立した人はいない。
自己肯定感を高め、自立した人になりたい。 |
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