2019.7.18 |
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すべてのものは「アウトプット」で判断される |
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水野学氏の心に響く言葉より…
新しいサービスや事業、商品といったビジネス。
発する言葉、しぐさ、伝えるメッセージといった人となり。
世の中のすべてのものは「アウトプット」で判断されます。
僕は、人間には「『超』能力」がある、と思っています。
といっても、スプーン曲げやテレパシーのような、いわゆる超能力を指しているのではありません。
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感を総動員させたうえで「さまざまなことを敏感に感じ取る能力」。
人はこの能力を使って、「好き」か「嫌い」か、「買いたい」か「買いたくないか」を瞬時に判断していると思うのです。
たとえば、身の回りにこんな人はいないでしょうか?
たいして話したこともないけれど、「素敵だな」と憧れてしまう人。
決して悪い人ではないのに、なんとなく苦手な人。
ぶっきらぼうなのに、「きっと、本当はやさしいんだろうな」と思える人。
態度も言葉遣いも丁寧なのに、なぜだか信用できない人。
その人がどんなに素晴らしいことを考えていても、あるいは、どんなに表面を繕っていても、人は、相手の言葉や表情、話し方、佇(たたず)まいといった、「その人に表出されているもの」を捉えて、「こういう人だな」と判断します。
人間に備わったその感覚は、とても鋭敏です。
出会った瞬間、相手がまだ一言も発していないうちから、即座に何かを感じ取り、判断し、何らかの第一印象を持ってしまうのですから。
そして、まったく同じことが、商品にも当てはまります。
その商品が、どれほど懸命な努力の末に生み出されたものだとしても、それが伝わるかどうかは別問題。
消費者は、売り場に並んだその商品のパッケージと価格(そして、場合によっては商品CMや製造元に関する知識をもとにした「イメージ」)だけを見て、「買いたいか買いたくないか」を判断します。
《人はアウトプットしか見ない。そして、相手が発しているのはどのようなアウトプットかを“感じ取り”ます。》
『アウトプットのスイッチ (朝日文庫)』
「神は細部に宿る」という言葉がある。
「細かな部分ほど、疎(おろそ)かにしない」、「小さな部分こそが全体を決める」ということだ。
まさに、アウトプットも同じで、人は些細(ささい)なところを見て判断したり、評価する。
たとえば、政治家など、ちょっとした一言で議員を辞めることになったり、炎上したりする。
普段の行動や言動が、その一言に出てしまうものだ。
「一事を以(もっ)て万端(ばんたん)を知る」と言う言葉がある。
「一時が万事」と同じような意味だが、些細な断片や、一つのことを見れば、他のすべてが分かってしまう、ということ。
また、一つの小さな傾向が、他のすべてにも現れるということでもある。
人はどんなに隠しても、その真意や本心は隠しおおせるものではない。
ちょっとした、しぐさや表情、言葉や動作に現れる。
説明できなくとも、なんとなく、分かってしまうものだ。
アウトプットを大事にしたい。 |
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