2019.6.22 |
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学んだことは、人に教えるうちに、自分のものになる |
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山ア拓巳氏の心に響く言葉より…
大人になって学ぶことは快楽です。
好きなジャンルを選んで「学ぶ」ことを始める。
学ぶことで自分が成長することの喜びを知った人は、豊かな生き方を手に入れます。
それによって、仕事がさらに意味深いものとなったり、成果によっては大きなお金を得ることもできます。
学んだことで学びが進み、より大きな学びを得るケースもあると思います。
仕事と関係のない「学び」も、あなたを魅力的にする方法の1つです。
「教養ある人」「より魅力ある人」となっていきましょう。
普段、ふざけてばかりいる人が、あるとき、「ピカソとマチスの南仏でのアート活動の相違」について語ったら、そのギャップに感動しますよね?
魅力はギャップにより、さらに強化されます。
学校一番の不良が、放課後、音楽室でショパンを弾いていたらどうでしょう?(笑)
さあ、あなたの魅力を色濃くする「ギャップ」はなんでしょうか?
20代の初め、僕は魅力的な大人にたくさん遭遇しました。
彼らの語る話、考え方、振る舞い、持ち物、すべてにキラキラするものを感じ、惹かれました。
憧れました。
若い頃に「ぶっ飛んだ大人」と出会うというのはぜいたく極まりない人生の楽しみ方です。
「自分もああなりたい」と思ってすこぶる学びました。
憧れがモチベーションになったわけですね。
高校時代に先輩に憧れ、話し方、立ち振る舞い、持ち物を真似したりしましたよね?
僕は、それが何歳になっても止まらないのです。
そのまま大人になっているのです。
誰かに憧れ、誰かを真似しているんです。
憧れのその人から何かを知ると、誰かとシェアしたい。
その衝動を抑えることができません。
感動したことを誰かに伝えて、また一緒に感動したい。
「伝える・教えるために学ぶ」というスタイルが確立していきました。
なので「伝える・教えることを前提」に学び、いろいろなやり方をあみ出しているんです。
「人に教えると記憶に残りやすい」
聞いた段階では、まだ半分。
人に伝えて、やっと、知識として完成する。
なので、誰かから「面白い話」や「ためになる話」を聴くと、それを誰かに伝えたい衝動に駆られます。
知ってしまった感動を、共有したい。
そして、それをその人がまた誰かに伝えて、僕の手の届かないところでも感動の連鎖が起きていることにたまらないムラムラ感を覚えます。
伝えることで学びは完成し、伝わったことで感動の連鎖が起き、学びは浸透していくんです。
僕の話を聞いた人が、「なるほど」とか「だよね」とか「深いねぇ」とか「うん、それ、わかる!」って、そんなことを言ってくれる瞬間、僕は悦に入るんです。
快楽の極みです。
「これを知っている人生と知らない人生だと、大きく違うよね」って共感を得ると、さらに極みを超えて、快楽の先へと進みます。
「ああ、もっと感動させたい」と思ってしまう。
自分の学んだことが、人の助けになるって最高です。
その人の人生にチョッカイを出したいのです(笑)。
つまり、「学び」によって自分を成長させたいという、自己探求の思いと、他人に貢献したいという思いは、完全に両立できると思っているんです。
自己探求はインプット。
貢献はアウトプット。
だから、インプットとアウトプットは両立する。
アウトプットするためにインプットする。
インプットとアウトプットはセットで成立するんです。
あなたが学ぶことで、あなたを囲む世界が成長し、幸せになっていくならば、最高じゃないですか?
僕は、学びの本当の価値は、そこにあると思うんです。
『最高のアウトプットができる スゴイ! 学び方』かんき出版
山ア氏は本書の中でこう語る。
『旅から帰って「今回のイタリア旅行は…」って話すとき、初めて話すより、5回目、10回目のほうがより短く、笑いもあり、的確に面白く話せますよね。
話すたびに熟成されて、濃縮される。
学んだ内容に深みが出て、濃くなっていくんですね。
だいたい、同じ話を5回しゃべると自分のものになるようです。
最初は、ぎこちない。
そのうち、「あっ、この説明の前に、こっちの説明を入れたほうがわかりやすいよね」って、細かなアレンジが加わる。
そうしているうちに、「あれっ?ここって、もしかしてこういうこと?」と、新しい気づきも加わる。
「こういう例もあるよね」って、他の事例やたとえ話とリンクして、説明が深くなることもある。
話した相手のフィードバックも加わり、分厚い内容になってくる。
点と点がリンクして、より大きな視野の太いロジックとしてつながったりする。
そうやって、中身が濃くなっているはずなのに、言葉が洗練されてキャッチコピー化しているので、説明の時間自体は短くなっていく。
で、話がより濃厚になると、聞いている人が感動してくれて、その姿を見て、「〇〇さんから聞いた話なのに、僕が話したほうがウケるじゃん!」となる。
そうすると、「〇〇さんから聞いた話なんだけどさ」という前フリもなくなる。
外から得た情報だったものを、いつしか自分の中から伝えることが始まるのです。
このように、人に繰り返し教えると、「学び」が身につきます。
記憶に定着し、自分のものになります。
人に教えない人は、どんないい知識も「知識どまり」なのです。
学びのバリューを上げて、自分のものにする最短の方法は、惜しげもなく繰り返し人に教えることです。』
「人は教えることによって、最もよく学ぶ」(ローマ帝国時代の哲学者、セネカ)
その問題の内容を良く深く理解しなければ、教えることはできない。
つまり、その問題の本質を分かっていなければ、質問を受けたときに答えられない。
「学んだことは、人に教えるうちに、自分のものになる」
惜しみなく、知っている知識を人に伝えたい。 |
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