2019.6.15 |
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いつの時代も生き残るのは、変化に対応できた者 |
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本田直之氏の心に響く言葉より…
進化論で有名なダーウィンは「唯一生き残ることができるのは、強い者でも賢い者でもなく、変化できる者である」との言葉を残したとされていますが、いつの時代も生き残るのは、変化に対応できた者です。
例えば、わたしたちが新卒で就職した時代とは会社と社員の関係も大きく変わっています。
1つの会社で勤め上げ、十分な退職金を受け取り、年金と合わせてリタイア後を生きていくというモデルが通用したのは団塊の世代まで。
法改正もあり、企業は65歳まで働ける環境を用意するようになっていますが、実態は50代での役職定年、60歳からの雇用延長によって給料がどんどん減っていく仕組みになっています。
一方で退職金制度そのものを持たない企業も増えており、年金制度についても当てにできない時代になってきました。
しかし、こうした変化を嘆いても仕方ありません。
環境は変化します。
変わっていくならば、自分で考え、動いて、対応することです。
人間関係で言えば、若い人たちと積極的に付き合い、素直に学び、新しいやり方、考え方、未体験の物事にチャレンジしてみましょう。
若い世代はいつもその時代の環境の変化に合わせた生き方、行動スタイルを身に付けています。
今の50代がかつて新人類と呼ばれたように、いつの時代も上の世代は若者をカテゴライズし、区別して、安心しようとします。
しかし、時代の空気を知りたければ、年配者ではなく若者と付き合うべきです。
自分たちと違うといって敬遠していても何も始まりません。
ダーウィンではありませんが、そういう人は、やがて淘汰されていくことになるのです。
ソフトバンクグループの創業者である孫正義氏も、次のように言っています。
「日本の悪い癖は、自分たちがわかる過去の世界のことを本業と呼ぶ。
本業からはみ出すやつは危険なやつだと、邪道だと、すぐに言いたがって、いかがわしい目で見るわけです。
新しい文化というのは常にいかがわしいところから生まれる。
ビートルズだって、当時、僕らが子どもだったころは、いかがわしいと。
あんなのを聴いたら不良になると言われたわけですよ。
でも今では音楽の教科書にも出てくるでしょう」
新しい時代は若い人たちが作ります。
時代の変化に柔軟に対応していくためにも、50代からは意識して若い人たちと付き合っていくことが大切です。
『50歳からのゼロ・リセット (青春新書インテリジェンス)』
本田直之氏は「変化」について本書の中でこう語る。
『わたしはこれまでリセットする生き方を大切にしてきました。
根底にあるのは、自分の頭が固くなっていくことを避けたいという気持ちです。
その実践として、人生の節目節目で強制的に今までの快適な生き方、楽な生き方をリセットして、わざわざやりにくい方向へ持っていくようにしてきました。
長く住んだ家、使い慣れたオフィスは居心地のいいものになっていました。
しかし、居心地の良さというのは危ういものです。
快適な環境は、生活も、考え方もパターン化させていきます。
なぜなら、安定しているなら、あえて何かを変える必要がないからです。
だからこそ、わたしは学生時代から「変化のない生き方をしているな」と気づいたら、パターン化された自分を壊し、やわらかい思考でいたい。
頭が固くなるのは避けたい。
そのために、引っ越しをする、運動を始める、勉強をするなど、日常を変える小さな実験を繰り返し、生活全般をパターン化しないよう心がけてきました。
「俺も、もう年だし、新しいことはわかんないよ」と苦笑いで済ませてしまうこともできるでしょう。
最近は20代、30代の人たちと積極的に会うようにしています。
大切なのは、「試しにやってみよう」という気持ちです。
年齢に関係なく、この気持ちを持ち続けないと結果的に損をすることになります。
試してみた結果、自分には必要ないと感じたら取り入れなければいいだけの話です。
でも、試してみないことには本当の価値はわかりません。
テクノロジーは前にしか進みません。
試しにやってみて、自分の仕事や生活が便利になるという予感がしたら、その恩恵を受けられるように徹底的に使い倒しましょう。
変化を否定して「変わるのは嫌だ」と言う人の人生は、ゆるやかに、でも確実に後退していきます。』
人は基本的には安定を求めてしまう生き物。
しかし、世の中が大きく変わっていく今、そこで安定や現状維持を願うなら、あっという間に世間から置いていかれる。
現状維持は退歩でしかないからだ。
「いつの時代も生き残るのは、変化に対応できた者」
いくつになっても、変化にチャレンジする人でありたい。 |
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