2019.4.25 |
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被害者学とは |
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櫻井秀勲氏の心に響く言葉より…
人に依頼する場合のルールがあります。
1. 金銭の借用はしない
2. 連帯保証は頼まない
3. 就職試験の受験は頼んでも、就職そのものは頼まない
この三つの依頼は、絶対こちらからしないことです。
そうなれば、人からの同じ頼みを、断ることができるのです。
また、誰でも人の世話になりたくないものです。
頭を下げて頼みたくはない。
でも、頼まざるを得ないときもあるものです。
しかし、金銭の借用だけは友人、知人にしてはならないし、それを断られても当然です。
だが、こちらの体を動かすことや、知恵を一緒にしぼることであれば、金力や地位がなくてもできるはずです。
もちろん、それによってうまくいくとはかぎりません。
でも、うまくいかなくても、多くの時間や労力を費やしてくれた、という感謝の念は、依頼者の胸に必ず残るのです。
「被害者学」という学問があるそうです。
これは私が「女性自身」の編集長になったとき、松本清張先生からお祝いの言葉でした。
「櫻井君、人の上に立った人間は加害者なんだよ。自分ではなにげなく使った言葉でも、それが部下に恨みをもたらすことがある。加害者は被害者の心を何も知らないんだ」
ここで被害者学という言葉を教えられたのですが、先生はこのテーマを「一年半待て」という短編に書いています。
たとえばなにげなく、目下の人の頼みを拒むことがあります。
プランでもそうです。
「それはむずかしいな」といえばいいところを「ぜんぜん使えないな」といったりするだけで、相手の心に殺意が起こる場合があるというのです。
加害者側はまったくそれに気づきません。
それだけに、断るにしても相手を思いやる気持ちが必要になってきます。
なるべく、相手の信用を増すよう、常に心がけたいものです。
『いつだって運がいい人の愛敬の法則』KKロングセラーズ
昨今は、「被害者ぶる人」は多い。
コンビニでコーヒーを自分がこぼしてしまったのに、新しいコーヒーをくれなかったと逆恨みし、コンビニの店員に頭突きをした、というニュースがあった。
同様に、「店の対応が悪かったから」と従業員に詰め寄るクレーマーは後を絶たない。
被害者意識の強い人たちが増えている。
学校のモンスターペアレントも、医者につめよったり暴力をふるうモンスターペイシェント(患者)も同様だ。
会社における上司や、経営者は、このことを肝に銘じなければならない。
昨今、パワーを持つ権威者は、加害者になりやすい。
人の恨みをかわぬよう…
被害者学を学び、相手を思いやれる人でありたい。 |
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