2019.1.22 |
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何かいい物語があって、それを語る相手がいる |
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聖路加国際病院医師、保坂隆氏の心に響く言葉より…
■何かいい物語があって、それを語る相手がいる。
それだけでも人生は棄てたもんじゃない。
“映画「海の上のピアニスト」のセリフ”
《夫や妻、家族、友人と、とりとめもないおしゃべりに花を咲かせれば脳は活発に働き、元気の源になるんです。
パートナーの存在と健康の関係は医学的にも証明されています。》
■人生とは面白いものです。
何か一つを手放したら、それよりずっといいものがやってくるのです。
“サマセット・モーム”(イギリスの小説家)
《これまで責任ある立場で働いていたのに、いまは一兵卒。
肩書が通用しない世界は不安でもありますが、身軽であることも確か。
発想が自由になり、それまで見えなかったものが見えてくるのですよ。》
■何があったとしても命を奪われずに済んだのなら、その出来事は人をより強くするだけだ。
“ディヴ・ペルザー”(アメリカの作家)
《自然の猛威を前に人間の非力を嘆いても仕方ありません。
悲しい出来事があると他人のありがたさがきわだつ、そう思い直すと希望が湧いてきませんか。
命があるだけで感謝しましょう。》
■後悔っていうのはやってしまったことにするもんじゃなくて、やらなかったことにするものよ。
だから私はチャンスがきたら必ずトライするわ。
“キャメロン・ディアス”(アメリカの女優)
《もう年だからと何事にも無関心になっていませんか。
今日が一番若いんです。
年をとった明日、明後日になって後悔しないように、今日、何かを始めてみませんか。》
■若いことは素晴らしいことだが、成熟して経験豊かだというのもそれに劣らず望ましいことである。
“バーナード・バルーク”(アメリカの政治家、投資家)
《若い時にパッとしなかった俳優さんが中高年になって渋い役者になっているってことありますよね。
きっとあなたにも若いときになかった魅力が備わっているはずです。
まずは、それを探してみましょうよ。》
■お金を失うのは小さなことだし、名誉を失ってもまだ大丈夫だ。
勇気を失ってしまったらすべて終わりだ。
“ウインストン・チャーチル”(イギリスの政治家)
《思ったほどに老後の蓄えはなく、予想以上に稼ぎも悪い。
そんな悩みを抱えるのはあなただけではありません。
自信や信頼を失うこともあるでしょう。
しかし、いかなる苦難も乗り越えるぞという強い気持ち、即ち、勇気さえあれば道は必ず拓けてくるものです。》
■疲れた人は、しばし路傍の草に腰をおろして、道行く人を眺めるがよい。
人は決してそう遠くへは行くまい。
“ツルゲーネフ”(ロシアの作家)
《他の人も頑張っているのだから、多少つらくても頑張らなくてはという気持ちは大切です。
だからといって無理する必要はありません。
焦らず、しっかりと休めば、また力が湧いてくるものです。
それほど遅れはとりません。》
■噂されるよりもいやなことが一つだけある。
噂されないことだ。
“オスカー・ワイルド”(アイルランドの作家)
《人の噂を気にして言いたいことも言えないあなた。
芸能人を見てごらんなさい。
噂だって立派な人気のバロメーターとうそぶいているではありませんか。
噂されているうちが花ですよ。》
■目の見える人間は見えるという幸福を知らずにいる。
“アンドレ・ジッド”(フランスの小説家)
《誰もがうらやむような再就職を果たした友人がいると、つい妬んでしまう、その心理よくわかります。
しかし、そんな幸運な人の話に耳を傾けてみると、子どもの将来が…、妻が…とその人なりの問題を抱えているものです。
ひょっとするとあなたを羨ましいと思っているかもしれませんよ。
自分の幸運には気づかないものです。》
■相手が誰だろうと、常に自分を一番下におくの。
“赤塚不二夫”(マンガ家)
《上から目線で物事を見るんじゃ楽しくないですよ。
時には自分を一番下の位置において、下から目線で見てください。
思わぬ発見がありますよ。》
『年を重ねるほど 心が若返る名言』永岡書店
安岡正篤師が推奨する明末の幻の名著 「酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)」という本がある。
その中にこんな言葉がある。
「君と一夕話(いっせきわ)、 読むに勝(まさ)る十年の書」
一夕話とは、 ある晩(ばん)語られた話のこと。
十年かけて勉強したり、読んだ書より、 君と一晩語りつくしたほうがずっといい。
この人とまた逢いたい、 そして一晩語りつくしたい、 そう思わせる友や先輩、師が 近くにいる人は幸せだ。
「何かいい物語があって、それを語る相手がいる」
よき家族、よき友、よき師を持てる人でありたい。 |
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