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2019.1.14

ブスのマーケティング戦略

税理士、田村麻美氏の心に響く言葉より…

この本はブスの自虐エッセイではない。

れっきとした実用書である。

税理士、大学院生、一児の母、そしてブスであるわたくし田村麻美が、これまでの人生で学んだ戦略を、具体的な行動提案として記したものだ。

この戦略の目的はふたつ。

1. ブスの幸せな結婚

2. ブスの経済的な自立

本書を読んで、行動しさえすれば、幸せな結婚と経済的自立がかなう。

書いていくうちに、自分がこれまでやってきた戦略が、マーケティング理論にのっとったものであることに気がついた。

結婚したい。

年収1000万円になりたい。

起業して成功したい。

そんな願いをかなえるためには、自分自身の本質を見きわめ(プロダクト解析)、自分のいまいる場所(市場)と、ライバルの特性(競合)を精査しなければならない。

経営的な視点から、マーケティングの論法を駆使して行動することで、夢のまた夢だと思っていたことが現実になる。

経験的にそうなっているのだ。

小学校時代に、「自分がブスである」と気がついた。

そのときから闘いがはじまった。

明るいブスであったが、度重なるトライ&エラーによる傷つきで、道に倒れた夜もあった。

本書を通じて、とにかく「行動してほしい!」と呼びかけているが、行動に勇気と覚悟がともなうことは重々承知している。

それでも行動してほしい。

行動して失敗しまくって成功してほしいのだ。

本書が、行動できないブスのみなさんと、劣化がはじまって焦っている美人のみなさんの役に立てば、こんなにうれしいことはない。

《足立区・北千住の税理士、田村麻美》

『ブスのマーケティング戦略』文響社

本書の中にこんな話があった。

『ここにふたりの女がいる。

美人のA美。

ブスのB美。

ふたりはともに、45歳である。

ふたりの30年間を早足で振り返ってみる。

【美人のA美】

10代……ハッと目をひくかわいさ。周囲からは「かわいい」「美人」と言われてちやほやされる。いつも彼氏がいた。いつも自分に片想いしている男がいた。髪を切ればほめられた。試着すればほめられた。そこそこの短大に入った。

20代……楽しくて素敵なOLライフ。海外旅行にもたくさん行った。会社の上司はいつもごちそうしてくれた。大企業に勤める彼氏をゲット。結婚&出産。退職して専業主婦に。資格や専門性を身につけようなんて思いもしなかった。

30代……若いころの美貌でゲットした夫。経年劣化する妻に興味が薄れてきたのか、昔に比べてちやほやしてくれない。子どもにお金がかかるので、毎月行っていた美容院が3ヵ月に一度に。デパートで服を買うこともめったになくなった。

40代……いよいよ夫との関係がうまくいかなくなってきた。できれば離婚したい。しかし先立つものがない。専業主婦として15年ほど過ごしてきたのでパソコンが扱えず、就職活動がうまくいかないのだ。面接に行っても「おきれいですね」とは言われなくなった。経済力がないので、不仲の夫と居続けるしかない。

【ブスのB美】

10代……だれもちやほやしてくれない。客観的に評価してもらえる勉強にいそしむ。

20代……資格を取得。合コンにも一生懸命参加し、どんな人が自分を好いてくれるのか、そして自分に合うのかを綿密に分析しデータを集める。

30代……結婚。しかし、ブスであるためいつ離婚されてもいいように、仕事は続ける。

40代……経済力があるので、だれかにしがみつく生き方を選択しなくていい。ブスであるがゆえに傾聴の技術を磨き続けた。そのおかげで、PTAのめんどうな人間関係も、難なくこなせる。顔は相変わらずブスのままではある。』(本書より)

男女に限らず、昔から、親が金持ちで、いい学校も出て、子どもの時から豊かな生活をおくってきたような人は、ハングリーな人に負けるようになっている。

ハングリーな人は、子どもの頃から、貧乏だったり、病気がちだったり、学歴がなかったり、あるいは、モテなかったり、するような人だ。

誰もがハンデと考えるような状況を、「なにくそ」「負けるもんか」と発憤し、そのエネルギーを恨(うら)みではなく、努力に変えることができる。

天から与えられたハンデを、自らの磨き砂とし、グチを言わず、努力に徹し、魂を磨く。

誰にとっても、己のマーケティング戦略は必要だ。



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