2018.11.17 |
|
自分でも怖くなるほど目標を大きくしてみる |
|
スティーヴ・チャンドラー氏の心に響く言葉より…
人生を変えるような新しいアイデアを本気で求めているのなら、目標を大きくする方法を試してみよう。
自分でも怖くなるほど目標を大きくする。
次に、その目標を達成しなければならないという前提で、達成する方法を考える。
これは一種の頭の体操だ。
あなたは、このゲームでとても楽しく遊ぶことができるはずだ。
なぜなら、それは目覚ましい効果があるからだ。
まずは、自分の目標からどれか1つを選ぶ。
そして、それを頭の中で2倍にしてみてほしい。
3倍でもいいし、10倍でもいい。
目標を大きくしたら、次に自分にこうたずねる。
これは真剣な質問だ。
「新しい目標を達成するために、自分は何をすればいいだろう」
私は最近、セールスの仕事をしている友人とこのゲームをしてみた。
彼が私のところに相談にきたのは、月10万ドルの売上を14万ドルに増やしたいと考えたからだ。
彼はすでにチームトップだったが、それ以上を目指していた。
私は彼に、月に20万ドル売るにはどうしたらいいと思うかたずねた。
「20万ドル!」と、彼は叫んだ。
「そんなのは不可能だよ。10万ドルでトップなんだ。20万ドルなんて誰もできるとは思ってないよ」
「でも考えてみてくれ」と、私は食い下がった。
「いや、ムリだ」と彼は言った。
「きみはわかっていない。私の目標は月に14万ドルだ。14万ドルでもかなり難しいんだよ。だからこうやって考えているんじゃないか」
私はついに、このゲームの仕組みを説明した。
「月に20万ドル売り上げるという目標を達成する方法を真剣に考えたら、14万ドルでは思いつかなかったような斬新な方法が見えてくるだろう」
彼はうなずくと、しぶしぶながらゲームを続けることに同意した。
「でもこれはあくまでも仮定の話だからな。20万ドルなんて目標はムリに決まっている」
「それでかまわないよ」と私は答えた。
「でも、もし月に20万ドルの売上を達成しなければ死ぬとしたら、どんな手段を講じるだろうか?」
彼は声をあげて笑うと、考えられる方法を列挙していった。
私はそれをフィリップに書いていった。
同僚の顧客を盗む、帳簿をごまかすといった非現実的な方法が一通り出揃うと、彼もまじめに考えるようになった。
最初のうちはなかなかアイデアが浮かばなかった。
「自分が2人いなければムリだよ」と彼は言った。
「営業プレゼンを今の2倍に増やさなければならない。同時に2人のクライアントを相手にしないと!」
そのとき、彼の中で何かがひらめいた。
大勢のクライアントを一堂に集めてプレゼンを行えばいいのではないか。
「ホテルの部屋を借りて、クライアントを20人招待しよう。ドーナツとコーヒーも用意してね。そうすれば、一度のプレゼンでかなりの成果を上げることができる」と彼は言った。
それからは、アイデアが次々と飛び出してきた。
新規開拓の電話を、出張の移動中にかける。
電子メールを営業に活用する。
事務のスタッフに営業に協力してもらう方法を考える。
顧客を長くつなぎとめるために、長く契約するほど安くなる料金体系を考える…。
彼の口からはアイデアがあふれ出てきた。
私はそれを必死になってノートに書きとめていった。
ここで生まれたアイデアは、すべて“大きな思考”のたまものだ。
目標通りの14万ドルではなく20万ドルで考えたから、生まれてきたのだ。
さらに驚くべきことに、彼は目標の14万ドルを、翌月には達成してしまった。
私自身もこの方法をよく使っている。
たとえば、これから3週間でセミナーの契約を2つ結ぶという目標なら、メモ帳を取り出し、「これから3週間で契約を10件結ぶにはどうすればいいだろう」と自分に質問する。
目標を大きくすると、思考のレベルも大きくなる。
10の問題を解決しようと頭をひねれば、少なくとも2つの問題は解決できる。
『自分を変える89の方法』ディスカヴァー
自分の普段想定する目標の数倍高い目標を立てた時、今までのやり方では通用しないことが分かる。
普段の自分の殻(から)を破らなければ、とてつもない場所へは到達しないからだ。
20年前の日本のGDP(国内総生産)は約500兆円だったが、20年後の現在も500兆円だ。
だが、片や、アメリカやイギリスは約3倍、ドイツは2倍、中国にいたっては20倍以上も伸びている。
個別の企業においても、GAFAと呼ばれる「 Google」「Apple」「 Facebook」「Amazon」の頭文字をとったアメリカのIT革命の覇者たちは1980年代にはほぼ存在しなかった。
時価総額の世界ランキングで、1990年当時、20社以上の日本企業が上位50社以内に入っていた。
しかし、現在はトヨタを除くすべての企業がそのリストから消えた。
残念ながら、多くの日本の大企業はその売上げを何倍にもするという目標を持っていなかった。
歴代の下からたたき上げて来たプロパーの社長たちが、前年を少しでも上回れば良しとする、過去との対比で運営を行ってきたからだ。
片や、GAFAの起業したり転職したりしたトップたちは、世界を変えるという目標の元、計画を立ててきた。
到底考えられないような、とてつもない目標を持つことのすごさがGAFA企業にはある。
自分でも怖くなるほど目標を大きくすることにチャレンジしてみたい。 |
|
|