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2018.11.16

幸せの眼鏡

ミシェル・ピクマル氏の心に響く言葉より…

ある日、島の反対側に住んでいるという青年が、哲学先生を訪ねてやってきた。

その青年は、この世は悲しみと不正に満ちていると考えていた。

為政者といえば汚職だらけだし、友人には裏切られっぱなし。

幸せはつかんだかと思うとすぐ消えさり、悲しみばかりが重くのしかかる…。

こんな世界に生きていていったい何の意味があるのだろう?

そう悩んでいたのだ。

青年からひとしきり話を聞いた哲学先生は、何やらポケットから取りだしてこう言った。

「これがあればだいじょうぶですよ!

さあ、この眼鏡をかけてごらんなさい。

そうすれば(あなたが望みさえすればすべてが変わる)ということがわかるはずです」

青年はなんだか狐につままれたような思いで家に帰った。

それでも、翌日さっそくその眼鏡をかけてみた。

すると、あきれたことに、それはただのガラスをはめた眼鏡にすぎなかったのだ。

青年は腹をたて、哲学先生のところにどなりこんだ。

「ただのガラスじゃないですか!」

「そうですよ」と先生は答えた。

「いいですか、この世がどう見えるかは、ここにはまっているガラスの問題ではなく、あなたしだいなのです。

あなたが変わらなければこの世も変わりません。

たとえば、ワインの入ったグラスひとつとってみても、まだ半分ワインがあると思うか、もう半分しかないと思うか、それはあなたが決めることでしょう。

雨だといってなげくのか、それとも、これで植物が育つぞと喜ぶのか。

日の光を浴びてうれしいと思うか。

それともまぶしいからといやがるのか…。

結局この世界は、あなたが見るようにしか見えないのです。

その眼鏡をどんな眼鏡にするかはあなたしだい!

灰色の陰鬱(いんうつ)な眼鏡をかけていたいのなら、どうぞご自由に。

でも、それをなげきにここへ来るのは、もうご遠慮願いたいものですな」

『人生を変える3分間の物語』PHP研究所


すべて、この世の現象はその人の見方しだい、考え方しだいで決まる。

幸せだと思うなら、幸せだし、不幸だと思えば不幸だ。

幸せという現象があるのではなく、幸せと感じる人がいるだけだ。

病気の最中にあっても、幸せだと思う人はいるし、不幸せを嘆く人もいる。

つまり、その人がかけている眼鏡によってこの世は変わってくる。

バラ色で明るく見えるのか、灰色で薄暗く見えるのか。

眼鏡のガラスの色は自分で決められる。

日々、幸せが見える眼鏡をかけてくらしたい。



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