2018.9.1 |
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自らの頭で考え行動する |
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小林正観さんの心に響く言葉より…
「誠実さ」について述べましょう。
ある会社の取締役と話していたときのこと。
「遅刻」の話になりました。
「おもしろいのですよ。
会社が8時半始まりのとき、よく遅刻してくるのが居ました。
“もう少し遅くしてくれれば遅れない”というので、その意見を入れて、8時45分にしてみました。
そうしたらやはり同じ人が遅れてくる。
9時始まりになっても、この人は遅れてくるんです。
つまり、どうも時刻の問題ではないらしい。
遅れてくる人は何時になっても遅れてくるんです」
同様に、「不誠実」は、約束を守らない、すぐにキャンセルする、というところにも表れます。
集まりの日を「この日でなければダメ」というのでその日に設定すると、「急用ができていけなくなった」(“急用”を入れてしまった)ということも「不誠実」のひとつ。
さらに、口にしたことを実行しない、昨日言っていたことと今日言っていることが違う、朝言っていたことを夕方にはひっくり返す(「朝令暮改」と言います)、ということも「不誠実」のひとつ。
つまり、「誠実さ」とは、「対外的に口にしたこと、表明したこと、約束したことについて、できるかぎりの努力をする」ことでしょう。
できそうにないこと、やる気のないことをについては軽率に口にしない、ということもひとつの「誠実さ」です。
しかし、言った以上はその実現にむけて努力する。
たとえ結果としてそれが実現しなくても、「誠実さ」は周りの人に伝わるでしょう。
「遅れる人はどんな時刻を設定しても遅れる」という言葉が、「誠実」ということの意味を、象徴的に語っているような気がします。
『こころの遊歩道 「1日5分」で幸せを感じる方法論』
「約束の時間には絶対に遅れないこと。一回でも遅刻すれば、時間すら守れない人間に、責任のある仕事などできるはずがないと判断されるということを肝に銘じておくべきです」( 堀紘一・コンサルタント)
誠実とは、まごころが感じられることであり、まじめで、嘘がないことだ。
約束を守る、人を裏切らないといったことでもある。
つまり、遅刻する人は、約束を守らない不誠実な人。
だからもし、リーダーが遅刻してくるなら、誰も約束を守る人はいなくなる。
かつて、松下幸之助翁は、自分の運転手の不注意により、会社に遅刻してしまったことがあった。
年の初めの1月4日のことだった。
幸之助翁は、運転手はもちろんのこと、その上司も、そして自らに一番重い処罰を下し、社員の心を引き締めたという。
どんなときも、誠実な人でありたい。 |
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