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2018.7.11

すぐれたリーダーとは

ジョン・C・マクスウェル氏の心に響く言葉より…

精神的に不安定なリーダーは、本人はもとより、部下にとっても組織にとっても危険な存在である。

リーダーという立場が、人格的な弱点を増長するからだ。

人生において抱えているマイナス要因が何であれ、それは人びとを導こうとするときに耐え難いほど大きくなる。

精神的に不安定なリーダーには、いくつかの共通点がある。

列挙しよう。

1. 人びとに安心感を提供しない

古い格言に「自分が持っていないものを人に与えることはできない」とある。

技術を身につけていない人が他人に技術を教えることができないのと同じように、精神的に不安定な人は他人に安心感を提供することができない。

人びとから「この人についていきたい」と思われるようなリーダーになるためには、彼らに安心感を提供する必要がある。

2. 与えるよりも受け取るほうが多い

精神的に不安定な人は、人びとの承認と愛を絶えず探し求める。

そのため、自分の安心感を見つけることばかり考えて、人びとに安心感を与えることができなくなる。

与えるのではなく、受け取るタイプだ。

このタイプの人はすぐれたリーダーにはなれない。

3. すぐれた部下を牽制(けんせい)する

精神的に不安定なリーダーは、部下の功績を心から承認することができない。

残念ながら、これは真実だ。

部下が功績をあげないように画策したり、チームの功績を自分の手柄のように振る舞ったりすることすらある。

精神的に安定したリーダーは、人びとに力を与えることができる。

これが「エンパワーメントの法則」だ。

それに対し、精神的に不安定なリーダーは、力をため込もうとする。

実際、そういうリーダーは部下がすぐれていればいるほど、自分の地位がおびやかされると感じ、部下が功績をあげないよう躍起になる。

4. 組織の足を引っ張る

部下は功績を認められなくてがっかりすると、その能力を存分に発揮できなくなる。

そうなると、組織全体が損害をこうむる。

それとは対照的に、精神的に安定したリーダーは自分に自信があるから、部下を信頼することができる。

傲慢になることがない。

自分の長所と短所を知り、自尊心をしっかり持っている。

部下がいい仕事をしても、自分の地位がおびやかされるとは感じない。

優秀な人材を集め、その能力を存分に発揮して仕事ができるように配慮する。

チームが成功を収めれば、素直に喜び、それを自分のリーダーシップに対する最大の評価だと考える。

あなたはどれくらい自分を理解し自尊心を持っているだろうか。

自分の長所を知り、それについて自信を持っているだろうか。

自分の短所を知り、自分では変えることのできない短所を受け入れているだろうか。

自分を含めて人はみな、それぞれに独自の性格と特有の才能を持っていることを認識すれば、他人の長所と成功を評価することがよりスムーズにできるようになる。

あなたはリーダーとしてどれくらい精神的に安定しているだろうか。

部下がすぐれたアイデアを提案したら、あなたはそれを祝福するだろうか、あるいは抑圧するだろうか。

人びとの勝利を祝福するだろうか。

チームが成功を収めたら、あなたはメンバーたちの功績を認めるだろうか。

もしそうでないなら、あなたは精神的に不安定なのかもしれない。

精神的に不安定だと、あなた自身だけでなく、チームや組織全体を抑圧してしまうおそれがある。

『「人の上に立つ」ために本当に大切なこと』ダイヤモンド社


目の前のことで、いつもいっぱいいっぱいの人は、精神が安定していない。

他人のことまで気が配れないし、ましてや人に何かを与えることなどできない。

自分のことばかり考えている利己の人だ。

我々がこの世に生を受けた大きな目的の一つは、「人に喜んでもらうこと」。

多くの人に喜びを与え、役に立つこと。

それが、利他の人。

精神的に安定したリーダーとは、余裕のある人のことだ。

利他の人は余裕がある。

すぐれたリーダーを目指したい。



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