2018.2.18 |
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苦しいときにほほえみを |
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東大寺別当、筒井寛昭氏の心に響く言葉より…
少し前まで西洋人の抱く日本人のイメージといえば、メガネにカメラが必需品、イラストに描かれたその顔は出っ歯で、いつもニヤニヤ笑っている、そんなものが多かったように思えます。
西洋人から見た私たち日本人は、何事にも笑い顔で、なぜ笑っているのか理解しがたい存在に映っていたのかもしれません。
東洋人の笑いは、単におかしいから笑うのではなく、その奥にある別の感情を覆うような含みのあるものだったりします。
中国北魏(ほくぎ)時代の仏像や、その影響を受けた飛鳥時代の法隆寺の仏像などには、アルカイック・スマイルと呼ばれるほほえみがあります。
感情表現を極力抑えたなかで、口元だけが上がり、ほほえんだように見える表情が特徴です。
仏様の笑いは、一般の笑いとは違って、難儀のときに出る笑いなのです。
人々が困っていればいるほど、苦しんでいればいるほど仏様は笑います。
困っている人を助けるために笑っている。
慈悲の笑いなのです。
たしかに、穏やかにほほえまれているその表情に接すると、苦境に立たされているときでも癒され、気持ちが和らぎます。
ほほえみは仏様に限らず、人々を安心させる力をたたえているのです。
皆さんも、ためしに、ここ一番という苦しいときにほほえみを浮かべてみてください。
苦しみが和らいでいくのを覚え、再び前に向かって歩き始める勇気がみなぎってくるでしょう。
『あなたを幸せに導く仏様からのアドバイス (今を生きるシリーズ)』ワニブックス
「絶望した人間に笑いを蘇らせることは、その人間を生き返らせることに他ならない」
ピーター・ドラッカーの言葉だ。
「苦境に立たされたとき」、「もうこれまでと悲嘆にくれたとき」、そこにユーモアや笑いがあると、「もう一度やってみよう」というひそかな勇気が湧いてくる。
笑いは希望を引き寄せるからだ。
だから、悲しいときほど、苦しいときほど、ほほえみが必要だ。
引き寄せの法則にあるように、ほほえみは、ほほえみを引き寄せるからだ。
アルカイック・スマイル で有名な、京都広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)。
苦しいときも、弥勒菩薩のようなほほえみを浮かべられる人でありたい。 |
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