2017.12.20 |
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マイナスの価値しかないと思えることさえにも、意味を見出して感謝する |
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渡辺和子氏の心に響く言葉より…
女子学生たちと五十年以上接していて気がつくことは、この年頃の人たちの多くが、愛に必要なのは、すばらしい対象に出会うことだと考えていることです。
それも決して間違いではないのですが、その対象が「すばらしさ」を失った時にも、果たして愛し続けることができるかどうか、ここに「愛の本質」が問われています。
健康だった相手が病気になってしまった時も、前途を嘱望(しょくぼう)されていた相手が挫折にあった時にも、その人を愛し続けることができるかどうかは、私たちが自分の中に、「愛する力」を養い育てているかどうかに、かかっているのです。
エーリッヒ・フロムが『愛するということ』という本の中で、「愛するということは、単なる熱情ではない。それは一つの決意であり、判断であり、約束である」ときびしい言葉を述べているのも、この愛の本質を指摘したものと言えるでしょう。
ふだんからピアノの練習もせずに、立派なピアノを見つけさえすれば、上手に弾けると思ったり、絵を描く練習もせずに、ひたすら美しい景色を探している人にも似て、ふだんから「愛する」練習をしないで、すてきな人との出会いを待っていては、いけないのです。
愛する力を育てるためには、まず私たちが毎日の生活の中で「当たり前」と考えていることや、人、物を「有り難い」と、感謝の気持ちで受けとめることが大切です。
マイナスの価値しかないと思えることや、不幸、災難、苦しみにさえも意味を見出して、これまた「有り難い」と感謝できる時、私たちは愛すべきものを随所(ずいしょ)に持ち、愛し難い人さえも、その人の存在そのものの価値を認める、愛深く幸せな人間になれるのです。
『幸せはあなたの心が決める』PHP研究所
昔の人は、「一緒に苦労してくれないか?」とプロポーズして結婚したという。
今の人は、「一緒に幸せになろう」と言って結婚する。
一緒に苦労するのが前提なら、二人で苦労することは何ともない。
しかし、幸せになろうと言って、苦労することになってしまったら「話が違う」ということになる。
昨今、離婚が増えているのは、こんな理由もあるからではないか、と。
日常の中で、当たり前の幸せに気づける人は、普段から苦労することを厭(いと)わない人。
苦労が前提だから、ちょっとした幸せにも気づくことができる。
物事はうまくいかなくて当たり前、と肚をくくると、ほんの少し成功しただけで感謝できる。
スタートラインを低くとることはとても大事だ。
マイナスの価値しかないと思えることさえにも、意味を見出して感謝できる人でありたい。 |
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