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2017.12.18

器の大きさで「幸せ」は決まる


マーク・ポネ氏の心に響く言葉より…

ある年老いたヒンドゥー教の師は、一人の若い弟子が不平ばかり言うのにうんざりしていました。

それである朝、その弟子に塩を買いにいくように言いつけました。

弟子が戻ると、師はコップ一杯の水に、ひと握りの塩を入れて飲んでみなさいと言いました。

「どんな味がしたかな」と師が尋ねました。

「塩辛いです」と言って、弟子は塩水を吐き出しました。

師はクスリと笑い、同じひと握りの塩を持って、弟子を湖に連れて行き、それを湖の中に撒(ま)くように指示し、そして湖の水を飲んでみるよう言いました。

弟子のあごから水がしたたり落ちるのを見て、師は尋ねました。

「どんな味がしたかな」

「真水です」と弟子は答えました。

「塩の味はしたか」

「いいえ」

その答えを聞いて、師は昔の自分とよく似ている弟子と並んで腰を下ろし、こう諭(さと)しました。

「人生の苦労とは、塩のようなものだ。

それ以上でもそれ以下でもない。

苦労の量はいつも同じだ。

まったく同じなのだ。

だが、私たちが味わう苦さは、その苦労を入れる器の大きさによって決まる。

だから、苦しい目にあったときは、物事を感じる自分の度量を大きくするしかないのだ。

コップではなく、湖になりなさい」

『「自分を変える」心の磨き方: 迷っても、つまずいても、もっと「幸せ」になれる!』三笠書房


安岡正篤師の器量の話がある。

『「あれは器量人だ」という言葉が通俗用語になっておりますが、これは人間の具体的存在を器という字で表現しているもので、人間の大きさ、深さを量(はか)る言葉として用いている言葉であります。

あれは頭が良い、よく出来る。

けれども人を容(い)れない。

人を用いる量がない。

深みがないなどといわれる人があります。

度量、器量ということが良く考えられなければならないわけです』《安岡正篤一日一言》より

坂本竜馬(勝海舟という説もある)は西郷隆盛を、「大きく打てば大きく響き、小さく打てば小さく響く」と表したという。

相手が子供なら子供と同じ目線で偉ぶらないで話し、相手が天下国家のことを論ずるなら堂々と又それを論ずる。

器の大きな人物は、「肚ができている」「胆力がある」「怒りをコントロールできる」「許しがある」「人の話をじっくり聞くことができる」等々の人のことを言う。

《器の大きさで「幸せ」は決まる》

胆力のある器量人を目指したい。


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