2017.12.5 |
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「与える人」が成果を得る |
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辻秀一氏の心に響く言葉より…
心理学者のチクセントミハイは、時間を忘れて何かに集中している状態を「フロー」と呼んでいます。
フローの状態になると、少ないエネルギーで高いパフォーマンスを生み出せます。
フローが最高潮に達した状態は「ゾーン」や「ピークエクスペリエンス」と表現され、いわゆる無我の境地のことです。
アスリートが驚異的な記録を出したり、奇跡的なプレイをしたりするときは、ゾーンの状態で無理なくハイパフォーマンスを実現しているのです。
チクセントミハイのフローの定義を私はもっと単純に、「機嫌がいい心の状態」をフロー、「機嫌が悪い心の状態」をノンフローと呼称しています。
集中、リラックス、ワクワクは少しずつニュアンスが異なるとしても、すべて「機嫌がいい」状態としてくくることができます。
揺らがず・とらわれずの心の状態です。
もう一方のノンフローも同じことです。
落ち込んでいるのもノンフローですが、ムカついているのもノンフローです。
「落ち込んでいる」と「ムカついている」は厳密には異なる状態ですが、日本語ではどちらも「不機嫌」と表現できます。
揺らいで・とらわれている心の状態です。
フローにもノンフローにもいろいろな感じがあって、程度の差もあります。
けれど、少なくともフローなほうにいけば、何をやっても機能は上がって行動の質は良くなるし、ノンフローなほうへいけば全体の質は落ちます。
たとえば、見返りなどなくても、自分が何かを与えて相手が喜んでくれるという事実だけでフローになれる。
具体的に何かを与えなくても、何かを与えようと考えているだけでフローになれる。
日本人にはもともと、物に頼らなくても心の平和や幸せを自分の中につくり出していく心の働きが備わっているのです。
「応援思考」
「感謝思考」
「思いやり思考」
これが、私の考える「与える3原則」です。
与える思考の王道が「応援」です。
ほとんどの人は、応援は相手のためにするものだと思い込んでいます。
しかし、本来の応援とは、人を応援することで自分自身の心にエネルギーを生み出すこと。
つまり、機嫌良く生きるための人間の叡智なのです。
感謝思考と思いやり思考も同じです。
「ありがとう」を形にしたり「ありがとう」の気持ちを言葉にしたりするのではなく、「ただありがたいな」と考える。
思いやりをモノやお金で表すのではなく、「ただ思いやりを持とう」「ただリスペクトしよう」と考えているだけで気分が良くなってきます。
神社へお参りしたとき、願い事をするのではなく、日々の暮らしの無事に感謝して手を合わせると、とても心が落ち着いてきます。
お墓参りや仏壇に手を合わせるときも、特別な理由はなくても「ご先祖様ありがとうございます」という気持ちを念じていると、清々(すがすが)しい気持ちになるのではないかと思います。
ただ無心に敬い、ただ無心に感謝する。
こうやって人は、自分の心にエネルギーをつくり出し、自分の糧にしているのです。
『「与える人」が成果を得る』ワニブックス
「人間の最大の罪は不機嫌である」
とゲーテは言ったという。
斎藤一人さん流にいうなら、不機嫌な人は「地獄言葉」を言う人。
地獄言葉とは、「ついてない」「不平不満」「グチ・泣き言」「悪口・文句」「ムカつく」等々の言葉。
これらの言葉は、言うだけでなく、思っただけでも不機嫌になる。
不機嫌なときは、ノンフローな状態。
ノンフローなときは、パフォーマンスが上がらない。
逆に、機嫌がよい人は「天国言葉」を言う人。
天国言葉は、「ついてる」「うれしい・楽しい」「感謝」「しあわせ」「ありがとう」等々。
これらの言葉に囲まれている人は、いつも機嫌がいい。
言えばいうほど、パワーがわいてくる。
応援することも同じだ。
応援は相手に与えるだけでなく、自分にパワーをもらえる行為。
だから、心から本当に応援している人は機嫌がいい。
いつも機嫌よく、「与える人」でありたい。 |
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