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2017.9.5

言葉は思考の上澄みに過ぎない


梅田悟司氏の心に響く言葉より…

「梅田さんは、どうやって伝わる言葉を生み出しているんですか?」

最近になって、このように聞かれることが多くなった。

そこで、なぜこうした質問をするのかを注意深く聞くと、多くの人が様々な場面で、言葉に関する課題を抱えていることが垣間見えている。

例えば、メール文章。

私的なメールであれば、気の利いた返信ができない、文字だけでは気持ちまで表現できず、ニュアンスを伝えるのが難しいといった課題。

ビジネスメールであれば、簡潔に書いたほうがいいことは理解しつつも、説明が増えて長文になってしまい、本当に書きたいことが分かりにくくなってしまう。

会話で言えば、仕事やプライベートにかかわらず、自分の言いたいことが言葉にならない。

相手に思いが届かず、理解を得られない。

伝わっていない気がする。

想定していない質問をされると言葉に詰まってしまう。

会話が続かない、などが挙がる。

さらに最近は、SNSの投稿に、悩みを持っている人も多いように感じる。

自分の書き込みに対して「いいね!」などの反応が薄く、もっと人を惹きつける文章を書きたい、ブログへの集客を増やすために文章力を磨きたい、といったものも見られる。

一般的に、言葉は自分の意見を伝え、相手の意見を聞くための道具とされている。

こうした意見のキャッチボールのために言葉は用いられ、お互いの理解を深めていくことが可能になることは言うまでもないだろう。

ここで考えを一歩先に進めてみると、次のような疑問にたどりつかないだろうか。

「言葉が意見を伝える道具ならば、まず、意見を育てる必要があるのではないか?」

「伝わる言葉」を生み出すためには、自分の意見を育てるプロセスこそが重要であり、その役割をも言葉が担っているのである。

発言や文章といった「外に向かう言葉」を磨いていくためには、自分の考えを広げたり奥行きを持たせるための「内なる言葉」の存在を意識することが絶対不可欠である。

その理由は、至ってシンプルである。

「言葉は思考の上澄みに過ぎない」

考えていないことは口にできないし、不意を突かれて発言する時、つい本音が出てしまう。

そのため、思考を磨かなければ言葉の成長は難しいとも言える。

「思考の深化なくして、言葉だけを成長させることはできない」

『「言葉にできる」は武器になる。』日本経済新聞社


ITがすすみ、ますます世界が狭くなっているこれからの時代、英語が話せなくては生きていけないと言われる。

そして、小さい頃から英語教育に専念する。

もちろん、それが悪いと言っているわけではない。

しかし、ただ言葉がしゃべれるだけなら、英語圏の人たちは子どもの頃から英語が話せる。

大事なことは、しゃべる内容だ。

話の内容がなにもなかったら、どんなに上手に英語をしゃべったところで、誰も聞く人はいない。

言葉にしても、文章にしても、その発する内容が大事だ。

相手の心に刺さる言葉、感動する話は、文章テクニックでもなければ、話し方の上手下手でもない。

「言葉は思考の上澄みに過ぎない」

日々、思考を深化させ、磨き続けたい。


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