2017.7.28 |
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好きなことを仕事に取り入れること |
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藤村正宏氏の心に響く言葉より…
「ビジネスにおいての最大の戦略は競争の排除」
しのぎを削る競争だと思っているから、豊かなビジネスができないのです。
ビジネスにおいての競争は、苦労が多く、疲弊するわりに、手にする価値は少ないものです。
誰も得をすることはありません。
生き残ることばかり考えて苦しくもなります。
売上が悪くて失敗している企業は、みんな似ています。
不毛な競争から抜け出せずにいるから。
でも、業績がよくて成功している企業は、みんなちがっています。
独自の価値を世の中に提供しているからです。
オリジナリティがあれば、価格設定も、売るあなたが決められます。
他では手に入らないものだから、欲しいと思ったお客さまに、あなたが自由に価格を決定できるのです。
こんな自由なことはありません。
そして、ここで大事なのは、オリジナリティは商品やサービスに限った話ではないということです。
販促物もホームページもSNSの発信も、基本的に他と同じことをやっていてはダメなんです。
たとえば、温泉旅館のウェブサイトを考えてみてください。
みんな同じようなつくりになっていますよね。
イメージだけの写真や動画を使って、部屋と料理と風呂を見せています。
でも、カニと海老の写真では、他の旅館とのちがいがわからないんですよ。
きれいな部屋の写真。
露天風呂や温泉の写真。
カニや海老、ステーキのアップの写真。
まったく個性がありません。
温泉旅館はおもてなしがコンセプトのはずなのに、人がまったく出ていない。
人気(ひとけ)がない、個性のない、ちょっとすましたウェブサイトばかり。
こんなんじゃ、その旅館を選ぶ理由がよくわかりません。
それでは選んでもらえません。
画一化した旅館が、選ばれるわけがないのです。
おかみさんやスタッフの顔がわからなければ、関係性なんてできないのです。
「たくさん似たような会社(店)がある中で、お客さまは、どこから買ってもいい、あるいはどこからも買わない、という選択肢がありながら、どうしてあなたのところで買わなければならないのか?」
この答えです。
これを探すことが、まず一番に必要なことです。
これがしっかりとお客さまに伝わらなかったら、売れないし、お客さまとの関係性もつくりにくいわけです。
自分の価値が明確になっていないから、価値が伝わらない。
価値が伝わらないから、当然売れない。
こうなってしまいます。
あなたがどんなにいい店をやっていても、どんなに素晴らしい商品やサービスを売っていても、その価値を伝えなければ、お客様にとって、あなたの商品、サービス、店は存在していないとの同じです。
存在しないのですから、売れるわけがありません。
だから、この独自の価値を明確にすることは大事です。
独自の価値はあなたの中に必ずあります。
それに気づいて、悟って、発信することです。
それが激変の時代に成功する方法です。
独自化を目指すことが、一番重要なのです。
そのためには個性を発揮すること。
あなたは世の中にひとりしかいないのですから。
個性的になるために大事なのは、自分の好きなことを、常に必死でやることです。
だって、人が一番必死になってやるのは「好きなこと」だから。
自分の感情に嘘をつくことはできません。
それが仕事に反映されます。
いかに情熱を持って取り組めるか。
どれだけ熱く語れるか。
夢中になって続けられるか。
楽しんでできることは、どこまでも続けられます。
勉強も、苦痛じゃないから、さらに詳しく、上手になっていきます。
だから他が真似できない、そういうレベルになっていくのです。
あなたが心の底から楽しめることは何かを考え、それを必死に、やり尽くすぐらいやってみることです。
そうすると発信の量も多くなり、質も高くなるのです。
あなたが好きなことをやり尽くし、それを楽しく発信していくと、共感してくれる人が必ず出てきます。
共感してくれた人が、応援してくれるようになります。
結果、あなたの会社(店)を中心にお客さまとのコミュニティがつくり出されます。
これは他の会社(店)が真似できない価値で、商品やサービスが個性化していきます。
個性的になるというのは、あなたの好きなことを仕事に取り入れること。
好きなこととあなたの仕事の融合。
これが個性になって、あなたが選ばれる理由になるのです。
好きなことを仕事に取り入れられないか、考えてみましょう。
『新版 安売りするな! 「価値」を売れ!』日本経済新聞社
藤原和博氏の『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済)の中に、こういう一文がある。
『美容師の世界は競争が激しく、「100人に1人」のレベルでは独立してずっと食べていくのは難しいかもしれません。
表参道で「カリスマ美容師」と呼ばれるには、「100万人に1人」になる必要があります。
しかし、「100人に1人」のお笑いレベルの面白さの人が、修行を積んで「100人に1人」の美容師になれば、「お笑い美容師」という新機軸を打ち出すことができます。
このレアさは「100人に1人」×「100人に1人」=「1万人に1人」。
町にひとりしかいない「お笑い美容師」ならば、お客様はきっとやってくるでしょう。
掛け算することで、「地域一番店」をめざせばいいのです』
藤原氏は、さらにもう1つの「100人に1人」の分野を付け加えれば、「100人に1人」×「100人に1人」×「100人に1人」=「100万人に1人」になれるという。
混沌として先の見えない今、個人も会社も、個性的でなければ生き残ることはできない。
好きなことを仕事に取り入れることはとても大事だ。 |
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