2017.7.23 |
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地力のある人 |
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川北義則氏の心に響く言葉より…
一見、頭のよい人間よりも、どこか鈍な人間のほうが大きな仕事をやり遂げることが多い。
これはなぜだろうか。
理由は二つあるように思える。
ひとつは余計なことを考えないからだ。
「ダメかも知れない」とか「もっとよいやり方があるのでは…」といったことに思いを馳せない。
もうひとつは「繰り返す能力」があることだ。
「反復」ということを軽く見る傾向があるが、人間心理に一番影響を及ぼすのは繰り返しなのである。
つまり余計なことを考えないで、一つ事を繰り返す能力を、鈍といわれるような人は持っているのだ。
この能力は地道な努力、すなわち「地力(じりき)」のようなもの。
つまり鈍と見える人には地力があるのだ。
『ちょっと自分を変えてみる生き方』廣済堂出版
鈍(どん)な人の反対は、鋭(するど)い人。
鋭い感性を持つのはよいが、それが「過ぎる」と問題だ。
過敏(かびん)であったり、神経質であったり、ナーバスになったりする。
だから、何か新しいことを始めるときも、考えすぎてスタートできなかったりする。
反対に、鈍な人は行動が早い。
あまり深く考えないからだ。
自転車に乗ることができるようになったのは、とりあえず乗ってみたから。
いくら考えても、行動しなければ先には進めない。
そして、行動的な人は失敗を恐れない。
「よく若い人に言うのだが、一日も早く“地力”をつけよ、と。
僕はこの“地力”という言葉が好きで、これは人間の足腰を鍛え、少々のことではへこたれない本物の力を意味する。
地力をつけるには、苦労を体験するのが必須条件だ」(土光敏夫)
少々のことではへこたれない、地力のある人をめざしたい。 |
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