2017.3.5 |
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逆質問 |
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内藤誼人氏の心に響く言葉より…
いい年齢をして独身の人なら、結婚について聞かれるのはイヤなものである。
そこでもし「なぜ、結婚しないんですか?」などとセクハラまがいの質問をされたときには、「逆質問」というやり方で応酬してみるのはどうだろうか。
これは、相手にされた質問を、そのままお返しするテクニックである。
この場合には、「キミこそ、どうして結婚なんてしちゃったのさ?」とやり返すわけである。
この「逆質問」(カウンター・クエスチョン)という方法は、意外に効果的なやり方で、質問してきた相手をぎゃふんと言わせたいときに便利だ。
英国ヨーク大学のピーター・ブル教授は、困った質問をされたときには、すぐさま逆質問をぶつけ返せば、うまくその状況を抜け出すことができると述べている。
ブル教授によれば、逆質問にはいろいろなバリエーションがあるという。
パターン1《質問を攻撃する》
「そんな話は、今の状況と関係があるの?」
「その話は、間違った前提に立っていない?」
パターン2《質問者を攻撃する》
「あなたに、そんな質問をする権利があるの?」
「どうしてあなたにそんなことを質問されなきゃならないの?」
パターン3《より詳しい説明を求める》
「あなたの言っている質問の意味がよくわからないから、もう少し具体的に」
「どういう意図で、そんなことを聞いてるの?」
相手に質問されたからといって、礼儀正しく、すべて答える必要など、どこにもない。
答えたくない質問をされたときには、のらりくらりと交わしてしまったほうがいいことが多いのだ。
私自身がよく使う逆質問のセリフは、「あなたはどう思います?」である。
このセリフには、講演やセミナーでの質疑応答でずいぶんお世話になった。
たとえば、「心理学という学問は、ビジネスに役に立ちますか?」と質問されても、答えるのが面倒なので、「あなたはどう思います?」と答えておくのである。
あるいは、「給料の多寡とやる気には関係があるんでしょうか?」とややこしいことを聞かれても、やはり「あなたはどう思います?」と答えるのである。
これは、いつでもどこでも、どんな質問にも使える便利なセリフなので、覚えておくと重宝する。
『他人を動かす質問』大和書房
人間関係をスムーズに進めるには、あまり波風は立てない方がいい。
たとえば、誰かが不平不満やグチを言い始めたとき、それとまともにやりあっていたら自分も不機嫌になるだけ。
そんなときは、当面適当にあたりさわりのない受け答えをし、頃合いを見はからって話題を切りかえるのが大人の対応だと内藤氏は言う。
しかし、時として、降りかかった火の粉をはらわなければならないこともある。
避けられないような時と場所において、直球の質問を受けたときなどだ。
そういう場面では、「逆質問」が効果的だという。
逆質問のテクニックを身につけたい。 |
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