2017.1.2 |
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鍬を持って耕しながら夢を見る人になろう |
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牛尾治郎氏の心に響く言葉より…
三十年ほど前にソニーの厚木工場を見学したことがあります。
創始者の井深大さんがまだ第一線で活躍されていたころです。
何よりも私の目をとらえたのは、 工場に掲げられたスローガンでした。
工場にスローガンを掲げるのは、どこでもやっていることです。
私の目を奪ったのはその中身です。
中身の素晴らしさに私は感動したのです。
「鍬(くわ)を持って耕しながら夢を見る人になろう」
これがスローガンの言葉でした。
人間は鍬を持って耕すと、ともすれば耕すことだけにとらわれがちです。
わが身を振り返っても大いに思い当たるのですが、経営者はことにそうではないでしょうか。
耕して、そこから得る収穫に一所懸命になってしまう。
ところが、耕すことに熱中していると、やがていくら努力しても収穫が増えない状態に遭遇します。
増えないどころか、じり貧に陥ってきます。
夢がなければ発展しません。
耕す努力だけでなく、夢を実現する努力がないと、物事は必ず行き詰まるのです。
ところが、夢を見るとなると、もっぱら夢を見ることにかまけてしまいがちになるのも人間です。
夢から夢を追いかける具合になって、単なる夢想に陥ってしまう傾向があります。
耕しながら、夢を見ることが大事なのです。
耕す努力を続けていれば、夢はどうしても地に足がついたものになります。
それだけ実現の可能性も高まるというものです。
『わが人生に刻む30の言葉』致知出版社
イチロー選手の「夢」についての言葉がある。
「夢や目標を達成するには 1つしか方法がない。 小さなことを 積み重ねること」
どんなに忙しかろうが、苛酷な境遇にあろうが、あるいは年を重ねようが、夢を忘れない限りいつだって未来への挑戦者でいられる。
しかし、ひとたび夢を忘れてしまったら、過去に向かって歩き続ける人となる。
ただし、夢だけを見ている「夢見る夢子さん」なら物事は一歩も進まない。
どんなに強烈な夢を持っていようと、夢だけなら弱い。
しかし、どんなに弱い行動であっても、行動は強い。
この地球は行動の星だから。
鍬を持って耕しながら夢を見る人でありたい。 |
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