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2016.12.21

立志とは人生に対する覚悟を決めること

藤尾秀昭氏の心に響く言葉より…

心は常に乱れる。

その心の焦点を一つに定める。

立志である。

言い換えれば、立志とは人生に対する覚悟を決めることだとう言えよう。

古(いにしえ)の偉人たちは等しく立志の時が早い。

「吾(われ)十有五にして学に志す」

孔子は十五歳で学に志した。

この学は現代の学校教育の教科のことではない。

修養し、君子として自己を確立すべく学び続けようと、十五歳で覚悟を決めたのである。

吉田松陰と並び称せられる幕末の志士橋本佐内は、十五歳の時に『啓発録』を書いた。

その中で自戒すべき五項目を挙げている。

一、稚心(ちしん)を去れ(子どもっぽい、甘ったれた心を去れ)

一、気を振(ふる)え(元気を出せ)

一、志を立てよ

一、学を勉(つと)めよ

一、交友を択(えら)べ

見事な決意である。

人間はどういう志を持っているかによって決まる。

志の高低がその人の人生を決定するのである。

志は若者の専売特許ではない。

三十代には三十代の、五十代には五十代の、七十代には七十代の立志がある。

宇宙が目に見えない力によって調和ある活動を保つように、人間も志を持つことによって調和ある人生を全うできるのである。

『小さな人生論・3 (小さな人生論シリーズ)』致知出版社

藤尾氏は同書の中で、道元禅師と弟子の問答を紹介している。

道元…成功する人は努力するからだ。

弟子…努力する人としない人がいるのはなぜですか。

道元…努力する人は志があるからだ。

弟子…なぜ志のある人とない人が生じるのですか。

道元…志のある人は、人間は必ず死ぬということを知っているからだ。志のない人は人間が必ず死ぬということを本当の意味で知らない。その差だ。

「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」で有名な葉隠を書いた山本常朝の言葉がある。

「武士とは、嵐の真っ只中にあろうとも、ひとり立ちすくせる者でなければ価値がない」

「武士は、朝が来るたびに死を覚悟するものだ。朝の静寂のひとときに、自分が雷に打たれ、火にあぶられ、刀や槍で切り裂かれる様を想像する。玄関の一歩外が死界という意識を忘れずにいられるかどうか。これは単なる例え話ではなく、運命に対して準備をする武士の方法だ」

現代人の多くは、覚悟が決まらない。

それは一面、死に対する感覚が鈍くなっているからだ。

「人は生まれたら必ず死ぬ、という真理に得心することが、志のあるなしを決める」

人生に対する覚悟を決め、志を持ちたい。



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