2016.12.16 |
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「ああ、そうなりましたか」と淡々と受け入れる |
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小林正観さんの心に響く言葉より…
思い通りにならない、それが「苦」。
「思い」がなければ、思い通りにならないという現象は起きない。
「苦」は生じない。
「思い」を持たない。
それは、目の前で次々と起きる一般的に不幸だといわれている現象に対しても、「ああ、そうなりましたか」と単なる日常の1ページとして、淡々として受け入れていくということです。
病気や事故、愛する人との別れといった、思いがけず自分の身に起こる出来事を、人生の一部として受け入れていく。
「何でこんなことが起こったのだろう」という「思い」を持たない。
目の前で起こるすべての現象を、「ああ、そうなりましたか」と受け入れていく、それだけです。
家が火事になっても、事故に遭ってケガをしたとしても、「ああ、そうなりましたか」と受け入れる。
「この世に修行にきたわけではなく、ただこの世で起こるいろんな現象を、人間の肉体を借りて味わいにきただけ」
そんな観音様のような世界観を、己の人生観に取り込めばいい。
「私たちは観音様の化身(けしん)なのだ」
そう思えば人生はぐっとラクになります。
『努力ゼロの幸福論』大和書房
小林正観さんは、同書の中で「努力」についてこう語っている。
「よく誤解されるのですが、私は『絶対に努力をしてはいけない』とか『頑張ってはいけない』と言っているのではありません。
必死に努力して頑張ることで、達成できることや解決できる問題も確かにあると考えています。
しかし、自分の努力や頑張りだけではどうしても解決できない問題もある。
人生では次から次へと手強い問題が押し寄せる時期もあるでしょう。
そのときは、『自分ひとりでは解決できない』と思い定め、『謙虚』にならざるを得ない。
それが、『努力しない』『頑張らない』『必死にならない』の本来の意味です。
最終的に私たちができるのは『おまかせ』をすることだけ、ということになります。
おまかせをするとは、目に見えない4者『神、仏、聖霊、守護霊』と、目に見える4者『友人、知人、家族、自分の身体』に対していつも笑顔で『ありがとう』と言いながら、宇宙とまわりのすべてに感謝の心をささげて生きていくことです」
世の中には、自分の努力や頑張りだけではどうにもならないことが多くある。
お釈迦様がおっしゃった「生老病死」という4つの苦だ。
生まれること、老いること、病気にかかること、死ぬことの4つは、人間として免(まぬが)れない苦悩だ。
それに、「4つの苦しみ」を加えて、「四苦八苦」という。
4つの苦しみとは、「愛する者との別れ」、「嫌な奴や憎んでいる者と会わなければならないこと」、「欲しいモノが手に入らないこと」、「自分の肉体と精神のコントロールがうまくできないこと」。
免れない「苦」に遭ったときに必要なのが、「ああ、そうなりましたか」と、淡々と受け入れること。
この世には、「人間の肉体を借りて味わいにきた」と思えるなら生きるのはラクになる。 |
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