2016.10.26 |
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儲けようとしない |
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松下幸之助氏の心に響く言葉より…
私が一言申し上げたいのは、今日においてはあまり利害にとらわれないだけの腹をつくってもらいたいということです。
これは私自身にいつも言い聞かせているんです。
おまえ自身は利害にとらわれたらあかんぞ、利害にとらわれたら男がすたるぞ、と、こういうことを私、自分で言い聞かせているんです。
利害にとらわれないと言うが、おまえは金儲けているやないかと、(笑)こう思われるかもしれませんが、あれは自然に儲かるんです。(笑)
いやこれほんとうですよ。
金というものは、儲けようとして儲かるもんやないんですよ。
いちばん儲けようと思ってやるやつは泥棒ですわ。
けれども儲からない。
計算すると、いちばん引き合わないのが泥棒です。
石川五右衛門でも、あれは泥棒の名人ですわな。
それでも、ついに失敗ですわ。
成功していない。
絶対に成功しないのが泥棒です。
だから儲けようと思っても儲けられない。
自然に儲かるやつはこれはしょうがない。(笑)
それでは、なぜおまえのところに自然に集まるか。
ぼくは一生懸命仕事に忠実ですよ。
わが仕事に忠実ですよ。
物をつくるときでも、これでなんぼ儲かるというてつくるよりも、これをつくったら皆が喜ぶやろうなあと、こういう具合です。
婦人が第一喜ぶやろうなあと。(笑)
『松下幸之助発言集ベストセレクション 第八巻 強運なくして成功なし (PHP文庫)』PHP文庫
「金というものは、儲けようとして儲かるもんやないんですよ」(松下幸之助)
儲けようとしたら、そこには損得勘定が入ってしまう。
損得で動く人には、卑(いや)しさや、ケチ臭さや、ずるさを感じてしまう。
人に好かれようとする人も同じ。
儲けようとか、好かれようとかではなく、相手がどれだけ喜んでくれるのかを考える。
「儲けようとしない」
まわりを喜ばせれば喜ばせるほど、お金も人も自然に集まってくる。 |
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