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2016.10.10

余計な嫉妬を避けるには

関西大学名誉教授、谷沢永一氏の心に響く言葉より…

寛永時代の老中に、松平伊豆守信綱という人物がいます。

寛永十年に、若年寄から老中に上がって、三十年間にわたって老中を務めました。

その間に、島原の乱や由井正雪の乱などがありましたが、それらは前の時代からの因縁で起きたもので、信綱の責任ではありません。

政治の仕事で何がいちばん偉いかというと、事件が起こらないようにすることです。

事件が起こってから火を消しに行くのは、だれにでもできます。

「江戸時代の最大の政治家はだれか?」

私はよく人に訊(き)きますが、伊豆守信綱を挙げる人は一人もいません。

なぜかというと、彼にはこれという実績がないからです。

近代の歴史についてはこれだけ研究が進んでいるのに、松平信綱に関する単行本はまだ一冊も出ていません。

あまりに資料が少ないので、歴史家も研究のしようがないのです。

彼はこれからもずっと黙殺され続けることでしょう。

しかし、私は、資料がないのは信綱が自分ですべてを消してしまったからだろうと考えています。

全身全霊をささげて三代将軍の治世をあずかり、幕藩体制を確立したわけですから、大変な政治家であったことは間違いないのです。

それでいて、禄高(ろくだか)は武州川越の七万五千石しかありません。

譜代の上限が十五万石ですから、わずか半分です。

しかも、彼に「禄高を増やしてやろう」とだれかが言った記録は何も残っていません。

禄高が変わっていないのは、彼が受けなかったからだろうと思います。

つまり、信綱は後世に自分の名前が伝えられることを拒(こば)み、経済的に報いられることも拒み、ただ政治という大きな舞台で、男の一生を賭けて精いっぱい腕を振るったのです。

ここにも、政治の実権を掌握しつつ、名声を拒むという二元論の哲学が活きています。

自らの政治に没頭するために、余計な嫉妬を避けたのです。

だからこそ私は、松平信綱は天晴(あっぱ)れな男、辣腕(らつわん)の政治家だと思っています。

『嫉妬する人、される人 (幻冬舎文庫)』


谷沢氏は政治の極意についてこう語る。

「私は政治の極意とは、やることをやって、跡を消すことだと思っています。

それが、嫉妬の対象にも、憎しみの対象にもならない唯一の方法です。

足跡がベタベタと残っているようでは、いけません」(同書より)

「無名有力」という言葉がある。

無名だが、何かを動かす力、影響力を持っているということだ。

その反対が、「有名無力」。

有名な人だが、まったく力もなければ、影響力のない人だ。

昨今、有名になろうとしている人は多い。

自分をもっと認めて欲しいという人間の根本的な欲求があるからだ。

ただし、有名になるということは、嫉妬の対象になるということ。

古来より、嫉妬の果てに憎しみの対象となり、最後は殺されてしまった、などというようなことは枚挙にいとまがない。

だからこそ、いかに無名でいることに耐えらえるか。

余計な嫉妬を避けるには…

無名有力の人を目指したい。



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