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2016.9.23

逆境を生かす人

アル・シーバート氏の心に響く言葉より…

あなたは人生で経験する挫折にどう向き合っていくだろうか?

人はさまざまなやり方で困難に向き合う。

感情を爆発させ、キレてしまう人もいる。

人を激しく罵倒するだけでなく、中には実際に暴力を振るう人もいる。

また、内にこもってしまう人がいる。

感情の矛先が自分に向かい、どうしていいのかわからなくなってしまうのだ。

自分は犠牲者だと運命を呪う人もいる。

自分の人生が台無しになったのは他人のせいだと人を責め、人生の坂を転がり落ちていく。

それから、もう一つのグループがいる。

困難に際して状況を把握し、そこにある危機と向き合う人たちだ。

困難を切り抜けるだけでなく、それによって以前よりも強く、そして人間的にも磨かれていく人たち。

彼らは、たとえ仕事上で大きな失敗をしても、それをさらに上のキャリアへのステップにしてしまう。

心に弾力性があり、柔軟で、新しい状況に素早く適応し、変化していく環境の中で力強く成功することのできる人たちだ。

ガートという女性がいた。

彼女は、学生時代からの恋人ニールと結婚した。

ニールはガートの親が経営する帽子製造の小さな会社で働き始める。

ニールは懸命に働き、やがてその会社の社長となった。

だが、彼は突然の心臓発作で亡くなってしまう。

1970年のことだった。

残されたガートは涙にくれた。

仕事はすべてニールが取り仕切っていたし、両親はもはや仕事をするには年を取り過ぎていた。

家のお金もすべてつぎ込んでいたから、もし会社がダメになれば彼女は家族とともに露頭に迷うことになる。

そしてガートは、自分の力の及ぶ限り会社をつぶさないと決意する。

大学に通っていた息子のティムを呼び戻し、ともに会社の立て直しに奔走した。

何しろ多額の借金があったし、多くの従業員も抱えていた。

夜遅くまで働き、土日でも商品を発送する毎日が続いた。

やがて経営は安定し、彼らはスポーツウェアの製造にも手を広げることを決める。

ガートは製品一つひとつにまで徹底してこだわった。

そのこだわりは、ガート自身の妥協を知らない職人魂を広告にしたキャンペーンでも発揮された。

このキャンペーンで、彼らの会社は一躍有名になった。

そのブランドこそ、世界的に有名な「コロンビア・スポーツウェア」だ。

この広告では、ガートが息子のティムに眼鏡の向こうから鋭い眼を向け、徹底的に商品の耐久性をテストさせる姿が象徴的に使われた。

彼女のリーダーシップの下で、コロンビア・スポーツウェアは破産の淵からただ甦っただけではない。

彼らはオレゴンの小さな帽子屋から、世界的なアウトドアウェアの製造メーカーへと立ち上がったのだ。


『逆境を生かす人 逆境に負ける人』ディスカヴァー


逆境に対してとる行動は、二つしかない。

一つは、不運を嘆き、不平不満をいい、泣き言やグチを言うという、現状維持の姿勢。

もう一つは、なんとかそれを乗り越えようと努力し、少しでも前に進もうとする、現状打破の姿勢。

嘆いたり人のせいにしているうちは、現状は何も変わらない。

目の前の小さな問題を一つひとつを解決し、改革に賛同する人を一人ひとり増やしていく、という地道な努力でしか現状は変わらない。

倦(う)まずたゆまず、決してあきらめない人だけが、一歩ずつ前に進むことができる。

逆境を生かす人でありたい。



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