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2016.9.5

耳を傾けてくれる話し方


櫻井秀勳氏の心に響く言葉より…

テレビを見ていても、セミナーに出ていても、つい引き込まれてしまう話術の持ち主がいます。

なぜこの人は、こんなに魅力のある話し方ができるのだろう、と感じてしまいます。

それに反して自分が話すときになると、つまらない話しか出てきませんし、聴き手も真剣そうには思えません。

それはなぜでしょうか?

多くの人は、自分は滑らかに話ができないので、聴いてもらえないのだ、と思っているはずです。

たしかに大勢の前で話せる人は、実に滑らかに話します。

草稿もないのに30分でも1時間でも、よどみなく話し続けます。

しかし、よく考えてみましょう。

それらの方々は話の専門家です。

そんな人たちと比べること自体、少々図々しいのではありませんか。

私は話の専門家ではありません。

専門は女性論の作家であり、出版のプロです。

こうなると、聴き手は私に滑らかな話術を期待しているのではなく、女性の口説き方やベストセラーの書き方について期待していることになります。

すると、少々つっかえようが、早口になろうが、内容が面白くさえあれば、聴き手は満足してくれるでしょう。

「上手に話ができない」

「人話すのは苦手だ」

という人は、よどみなく、スラスラと言葉が出ないことにコンプレックスをもつ人が多いようです。

でも、聴き手は、よどみなくスラスラと話す人に対して、好感をもつかといえば、必ずしもそうとはかぎりません。

あまりにもスマートな話し方には、相手にコンプレックスを抱かせたり、かえって信頼されにくかったりしてしまうことがあります。

そこでまずは話し方の上手下手ではなく、次の三つを含めば、最低でも聞き手は耳を傾けてくれるでしょう。

一、聴き手が珍しいと思ってくれる内容

二、古い話ではなく、最新の話

三、聴き手が驚くような説明や考え方

私自身の一例を挙げると…

「私は牧場をもっています」

「私は加工していないまま象牙(ぞうげ)を1本、もっています」

「私はこの60年間、寝るのはほとんど午前5時です」

こう話し出すと、出席者は一斉に私に注目します。

この瞬間にこれらの人々は、真剣な聴き手になるのです。

これらはすべて過去形ではなく、現在形です。

古い経験談ではなく、今現在の話なので、聴き手には関心が高いのです。

「この人、牧場をもっているのか?何の牧場なのだろう?」

「いまは象牙をもっていては、いけないのではないか?」

「寝るのは午前5時って?それは起きる時間じゃないか?」

この三つの話題に、そこにいる全員が疑問の心を抱くはずです。

そうなったら、このつづきを聞きたいために、全員が私に注目します。

たった10秒で熱心な聴き手になるのです。

この方法は、あなたにも必ずできます。

『人脈につながる話し方の常識』きずな出版


櫻井氏は、「おや、まあ、へえの法則」があるという。

これは、櫻井氏が週刊誌の編集長だったとき、打ち出した編集方針の一つ。

ともかく、「驚かせたり感心させたり、不思議がる話」がぎっしりつまっていれば雑誌は売れるというもの。

話も同じだが、他と違って、珍しかったり、面白い話題や、変わった考え方が入っていると、聴衆の興味を引く。

考え方とは、まったく違う角度からの思考法だ。

安岡正篤師はそれを「思考の三原則」と言っている。

第一は、目先に捉われないで、出来るだけ長い目で見ること。

第二は、物事の一面に捉われないで、出来るだけ多面的に、出来れば全面的に見ること。

第三に、何事によらず枝葉末節に捉われず、根本的に考える。

人が耳を傾けてくれる話し方を身につけたい。


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