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2016.8.20

運のいい人とつき合う


山形琢也氏の心に響く言葉より…

ナポレオンは将軍に昇進させる人間については、その人が運がいいかどうかを部下が辟易(へきえき)するほど聞いたといいう。

日本でも、海軍大臣の山本権兵衛は日露戦争の前に将軍たちのリストラを断行しながら、予備役寸前の東郷平八郎を「運がいい人間だから」という理由で残した。

また、プロ野球界でも伝説的な名監督・三原脩もまた選手の運を非常に重視して、代打などでも打率よりも運の強さを一番に考えて起用した。

企業でも成長している企業のトップは、ツキのある人間を徹底的に使う。

たとえば、自動車会社でもヒット車を出したデザイナーを徹底して使う。

数多くのデザイナーがいてチームがあるが、ローテーションでやらせるのではなく、ヒットを出したデザイナー、チームを酷使するように使う。

運のいい人、ツイている人を使って成功するというのは、理屈では説明できない。

私がお手伝いしている会社のワンマン社長は、社運を賭けるような事業に取り組むときには必ずプロジェクトチームをつくり、いつも同じ男をリーダーに指名した。

それは、彼が若い頃に手がけた商品が思わぬ大ヒットとなったからである。

それ以来、社長はこの男に目をつけて実力以上の地位を与え、プロジェクトチームのリーダーにして商品開発をさせた。

彼が選んだものが完全に失敗するということはなかった。

すべてが大ヒットというわけでもなかったが、どんなに悪いときでも不思議とそれなりの利益を上げるのだ。

運のいい人を使うというのは、理屈ではない。

“結果がすべて”というところから生まれた結論なのである。

リーダーは、組織を存続させ発展させなければならないという責任のうえからも、運のいい人を採用し、起用するということを意識してやっていいのだと私は思う。

これはリーダーだけが考えることではない。

もし、あなたが組織を選ぶ場合、運のいい人がいるかどうかを選択の基準に必ず加えておくことだ。

組織の中でどこかの派閥に入る場合も、まず運のいい人を探すことだ。

将来を予測する判断基準はいろいろあるが、100パーセント確かなものは何一つない。

しかし、人の運のよさは、人知を超えた確かさの照明と言うこともできる。

これは、計算に入れておいて絶対に損のない要素なのである。

『「勝ち運」をつかむ12の経験則!―頭ではわかっていても出来ないこと それをやる人!』三笠書房


松下幸之助翁は、社員の面接のとき「あなたは運がいいですか?」と聞いたという。

運が悪いと言った人は、どんなに学歴や成績がよくても採用しなかったという有名な話がある。

もし、日ごろつき合っている人が、運が悪い人なら、いつかまわりもやがて運が悪くなる。

なぜなら、運が悪い人は、グチや泣き言や不平不満が多く、不機嫌で暗い人が多いからだ。

逆に、運がいい人は、明るくパワフルで、機嫌がよくて、笑いがたえない。

どちらに人が引き寄せられるのかは自明の理だ。

人は、一緒にいていい気分になれる人に引き寄せられる。

これは商売や会社でもまったく同じこと。

運は人が運んでくるもの。

だからこそ…

運のいい人とつき合いたい。


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