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2016.7.9

オシャレに気を遣う

精神科医、斎藤茂太氏の心に響く言葉より…

気分はおしゃれでコントロールできる。

大切な取引先に会うとき、とっておきのスーツを着れば気合が入るし、休日に遊び心のあるカジュアルな服を着れば、気持ちがウキウキしてくるだろう。

ファッションを楽しむことは、気持ちの切り替えになるのである。

女性はおしゃれの効能をよく知っていて、気分に合わせてさまざまなアクセントをつけ、楽しむ人が多いようだ。

男性もそれにならって、いろいろなおしゃれを楽しんでみてはどうだろう。

流行を追いかけたデザインや、高価な服である必要はない。

ネクタイの色を今までと違ったものにしてみたり、ハンカチや靴にこってみるのもいいだろう。

普段着なら、思い切って着たことのないデザインや色彩の服を選ぶのも楽しい。

気分が沈みがちがときや自信を失っているときには、無難で地味な色を選びやすい。

だが、そんなときこそ明るく軽快なものを身につけることで、気分を明るく前向きな方向に持って行くことができる。

おしゃれに心を砕くようになると、アイテムの組み合わせや、着ていくためのシチュエーションを思いめぐらせたりして、選択を考えるようになる。

そして次第に、もっと自分を引き立てる色やデザインなどを探し、着こなしてみようとする冒険心がわいてくる。

また、服装に気を遣うことで、適応力も高まるだろう。

「いまの季節ならこの素材を着よう」「この天気なら、下に着るものは半袖にしよう」など、臨機応変さが身につくはずだ。

そうすると、ファッショナブルさに磨きがかかるだけでなく、ふだん使わなかった感性や、選択するときの決断力などが刺激され、いい気分転換になるのだ。

『モタさんの落ちこみやすい人の“大丈夫!”な考え方(愛蔵版)』PHP


「オシャレは我慢」

という話を、ヴァンヂャケットの創業者、石津謙介氏に聞いたことがある。

2月の雪の降る寒い日だったが、シャツの下に下着を着ていなかった。

当時、80歳を過ぎていた石津氏。

「オシャレは命がけ」と言って笑っていた。

どんなに高価な洋服を着ていても、姿勢や歩き方がダメだったら、エレガントではない。

内面が服装にも出てくる。

また、どこで誰に出会うかわからない。

どんな時も、気を抜いたらオシャレな人でなくなってしまう。

「オシャレは我慢」

寒くても背中を丸めず、ポケットに手をつっこまず、暑い日でも汗をかかず涼しい顔をして颯爽(さっそう)と歩く。

オシャレな人でありたい。



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