2016.5.22 |
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よい面に気づける人 |
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リチャード・カールソン氏の心に響く言葉より…
アメリカ中を旅して周った間に、現地の人たちとの話題の中心は何であったかという記録を取った。
すると、興味深い結果が出た。
ほとんどすべての人が、職場の人たちやパートナーや恋人の困った面についてばかり話した。
逆に、よい面についてはなかなか聞かせてくれないのである。
実際、ほとんどの人は、よい面には触れようともしなかった。
たとえば、ニューヨークに住むある人は、7時までに出社しなければならないと不平を言った。
しかし、よく聞いてみると、4時には退社できることがわかった。
また、オハイオ州のある人は、「うちの社長は、用もないのに日に一度は退屈なだけの会議を開かないと気がすまないんだ」と腹だたしげに話した。
しかし、他の人から聞いた話では、この会社はその業界では珍しいことに、社員が休暇をとりやすいのだそうだ。
仕事のストレスがきついと不平を言う人もいたが、社内にジムがあったり、ノー残業デーを実施していたり、あるいは同じ業種の中では少し給料が高めであるなど、よい面もたくさんあったりする。
だが、そいう話はまず表には出てこない。
どんな仕事にも、ストレスを感じることや厄介なことはあるし、妥協しなければならないことや、文句を言いたくなることもある。
それを否定しようというのではない。
しかし、そんな悪い面ばかりではなく、必ず何かよい面もあるはずだ。
それなのに、どうしていつも厄介なことや欠点ばかりあげつらい、自分の仕事や人生のよい面は当たり前と受けとめるのだろう。
とてももったいないことだと思う。
ある男性が友人に「うちの妻には収入がない」と不満をもらすのを聞いた。
しかし、数分後には、彼の奥さんは4人の子供を深い愛情をもって育てていることがわかった。
時々、首をかしげたくなる時がある。
どうも多くの人は、ほしいものはすべて手に入り、自分にはその資格があると思い込んでいるふしがある。
仕事は楽しく、人間関係にも不満はなく、子供はスポーツ万能で成績優秀、そんな人生を本気で望んでいるようだ。
しかし、引っぱりだこになってみたいと言いながら、電話が鳴っただけで腹を立てる。
やりがいのある仕事がしたいと言いながら、出張が多いのは困ると言う。
悪い面ばかりに注目していると、楽しいはずの人生もつまらないものになってしまう。
『小さなことにくよくよしない88の方法 (王様文庫)』
自分の長所と欠点をあげなさいという質問をされたとき、短所ならいくつもいくつも書けるのに、長所はほとんど出てこない、という人がほとんどだと言われる。
他人の評価も同じで、長所より、先に短所に目がいってしまう。
これは、新聞の記事と同じで、犯罪や火事や事件は少数で、目立つからだ。
世の中の大多数の人には、犯罪も火事も事件も起きていない。
欠点には目を向けず、よい面に多く気づける人でありたい。 |
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